iPhoneeの画面でパスコードを何度も誤り、初期化の警告に冷や汗をかいた夜を思い出します。
安心してください。実際にデータを守りながら復元まで済ませた経験を基に、リカバリーモードやiCloudを使った安全な手順、失敗を減らす小さなコツまで余さず紹介します。難しい設定語句はかみ砕いているので、パソコン操作が苦手でもつまずきません。
手元のiPhoneと数分だけ準備いただければ、画面が再び元気に明るく立ち上がり、元通りの生活へ戻れます。落ち着いて順番を確認し、今すぐ一緒に解決への第一歩を踏み出しましょう。
パスコードを忘れた時にiPhoneを初期化する具体的な流れ

パスコードを忘れて戸惑う場面、何から手をつければいいのか迷ってしまいますよね。そこで、パソコンの有無に合わせて試せる初期化方法をわかりやすくまとめました。
- パソコンでリカバリーモードを使ってiTunesまたはFinderから初期化
- iCloudの「iPhoneを探す」を利用して遠隔で消去
- パソコン不要で設定アプリから直接「すべてのコンテンツと設定を消去」
- 事前に「データを消去」をオンにしてパスコード連続ミスで自動初期化
パソコンでiTunesやFinderを使う方法

パソコンにiPhoneをケーブルでつなぎ、iTunesまたはFinderを使う方法は、ネットやiCloudの準備がなくても実行できるので安心です。macOS Catalina以降ならFinder、Windowsや古いmacOSならiTunesで進めます。ケーブル接続で安定した通信が保てるから、大きなソフト更新もスムーズに進みます。
この方法ではリカバリーモードを使ってiPhoneを初期化するので、パスコードを忘れてしまってもロックが解除できます。必要なのはパソコンと純正ケーブルだけなので、外出先で知人のパソコンを借りることも楽にできます。
①ライトニングケーブルでiPhoneとパソコンをつなぐ
まずは付属のライトニングケーブルをiPhoneの下部にしっかり差し込みます。パソコン側は直接USBポートに挿すと安定して認識されますので、ハブを介さず本体のポートを使うのがおすすめです。接続後にiPhone画面で「このコンピュータを信頼しますか?」と出たら、落ち着いて「信頼」をタップして進めましょう。
②ボタン操作でiPhoneをリカバリーモードにする
iPhoneの右側にある音量大ボタンを一度だけ押してすぐに手を離してください。
つづけてすぐに音量小ボタンを一度だけ押して手を離してください。
最後にサイドボタンを押し続け、リカバリーモード画面(パソコンとケーブルの絵)が出るまで手を離さないでください。
③パソコン画面の「復元」をクリックして初期化を開始する
パソコン上のiTunesまたはFinder画面に表示される「復元」ボタンをクリックします。これでiPhoneの初期化と最新OSの再インストールが同時に始まるので、完了するまでケーブルを外さないでください。
処理中はネットワークが切れないように注意しましょう。時間がかかる場合もありますが、慌てず待つことが大切です。
④初期化完了後バックアップからデータを戻す
初期設定を進めて「Appとデータ」画面までたどり着いたら、iCloudバックアップから復元またはMac/PCから復元をタップします。
Apple IDとパスワードを入れたら、一覧に出るバックアップから最新の日時を選びます。復元が始まるので完了するまで待ちます。
復元中はWi-Fiに繋ぎっぱなしにしてください。アプリや写真が自動で戻るので、全部そろうまで端末を操作せずに待ちましょう。
復元中は充電器につなぎ、安定したWi-Fi環境を維持してください。
iCloudの「探す」で遠隔から初期化する方法

Apple IDでサインインできれば、パソコンなしでもiCloudの「探す」からiPhoneを遠隔初期化できます。
あらかじめ「探す」を有効にしておくと、iCloud.comまたは他のiOS端末の「探す」アプリから対象デバイスを選び、「iPhoneを消去」をタップするだけで操作完了です。出先でパソコンが手元になくても、スマホやタブレットからスムーズに初期化できるのが大きな魅力です。
初期化が始まるのはiPhoneがオンラインになったタイミングなので、通信環境を整えておくと安心です。また、初期化するとデータは完全に消えるため、事前にiCloudバックアップを確認しておくことをおすすめします。
①別のデバイスやブラウザでiCloudにサインインする
お手持ちのパソコンやタブレット、ほかのスマホを用意してブラウザを開き、icloud.comへアクセスします。ログイン画面でApple IDとパスワードを入力してください。二段階認証が求められたら、普段使っているデバイスに届く確認コードを入力してサインインを完了させます。
②「探す」で対象のiPhoneを選ぶ
画面上部のデバイス一覧から、これから初期化したいiPhoneの名前を見つけてタップしてください。名前が分かりにくい場合は、小さな端末アイコンも目印になります。
③「iPhoneを消去」をタップして初期化を実行する
画面の「iPhoneを消去」を選ぶとApple IDのパスワード入力画面が表示されます。画面の案内に沿ってパスワードを入力してください。
入力が完了するとリモートから初期化が始まります。完了までには数分かかることがあります。
iPhoneの電源が切れたり通信が途切れたりすると初期化に失敗することがあります。電波状況が安定した環境で操作してください。
④再設定画面でAppleIDを入力して使い始める
言語や地域の選択が終わったら「AppleIDを入力してください」という画面が表示されます。ここでメールアドレス形式のAppleIDとパスワードを入力してください。
二要素認証を有効にしている場合は、他のデバイスや登録済み電話番号に届いた確認コードを入力します。届かないときは「コードが届かない場合」をタップして案内に従ってください。
パスワードを忘れた場合は画面下のリンクからiforgot.apple.comへアクセスし、必要情報を入力してリセットしてください。
サインイン後はiCloudバックアップから復元か新しいiPhoneとして設定を選べます。バックアップがあればデータやアプリが自動で戻ります。
以上でAppleIDのサインインが完了し、ホーム画面が表示されたら準備完了です。安心して新しいiPhoneライフを楽しんでください。
iPhoneだけで設定からリセットする方法

設定アプリだけで初期化すると、外出先でもパソコン不要でサクッと工場出荷状態に戻せます。慣れ親しんだ画面操作だけなので、初心者でも迷わず使える方法です。ただし、端末のロックを解除できることが前提です。
初期化後はApple IDとパスワードで再度使えるので、アクティベーションロックもスムーズにクリアできます。バッテリー残量は50%以上、できればWi-Fiにつないでから実行すると安心です。
①設定アプリを開き「一般」をタップする
ホーム画面で歯車アイコンの設定アプリを探してタップし、表示された項目から一般を選びましょう。
②「転送またはリセット」を選ぶ
「一般」の画面で一番下までスワイプして、「転送またはiPhoneをリセット」をタップします。
もし「転送のみ」が先に表示されたら、そのまま下にあるリセット項目を探してください。
③「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップする
「転送またはiPhoneをリセット」画面を下にスクロールし「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします。確認ダイアログが出たら「消去」を選び、必要に応じてApple IDのパスワードやデバイスのパスコードを入力して初期化を進めてください。
④画面の案内に沿ってリセットを終える
リセットが始まると進行状況バーが表示されます。完了するまでiPhoneをそのままにして待ちましょう。
「こんにちは」「ようこそ」の画面が出たら設定画面です。言語や地域を選んで、初期設定を再スタートしてください。
初期化ができたら安心!次に覚えたい応用テクニック

初期化後のピカピカのiPhoneをもっと活用するために、知っておきたい応用テクニックをまとめました。
応用テクニック | 効果・ポイント |
---|---|
自動iCloudバックアップ | 毎晩Wi-Fi接続でデータを安全に保存して、万が一のときもすぐに復元できるようにする。 |
Finderでのローカルバックアップ | Macと定期的に接続して完全コピーを残すと、より詳しい履歴管理や大容量ファイルの復元がスムーズ。 |
Face ID/Touch IDの最適化 | 複数の角度や指を登録して認識率をアップ。マスクや手袋使用中もサクッとロック解除。 |
データ消去機能の活用 | 設定でパスコード10回失敗時に自動消去をオンにすると、万が一盗難されたときの情報漏えいを防げる。 |
デジタル遺産継承者の設定 | 万一のトラブル時に家族や友人がデータを受け継げるよう、あらかじめ信頼できる相手を登録しておく。 |
iCloudバックアップを毎晩自動で取る

毎晩寝ているあいだにiPhoneが自動でデータをiCloudへ送ってくれるので、万が一パスコードを忘れて初期化が必要になっても最新の状態に復元できます。
Wi-Fiと電源に接続しておくだけでOKなので、仕事や勉強で疲れている夜も特別な操作は不要です。初学者でもすぐに設定できるかんたん安心な方法です。
設定アプリでiCloudバックアップをオンにする手順
ホーム画面から設定アイコンをタップします。
画面上部に表示されている名前(Apple ID)をタップします。
Apple ID画面でiCloudを選択します。
下にスクロールしてiCloudバックアップを探し、スイッチを右にスライドして緑色にします。
スイッチがオンになったら今すぐバックアップを作成をタップして最新のデータを保存します。
バックアップにはWi-Fi接続が必須です。モバイル通信では作成できないのでご注意ください。
Wi-Fiと電源に接続中に自動バックアップが走る仕組み
iPhoneは毎日決まった時間に、こっそりiCloudへバックアップを作ってくれます。このとき、Wi-Fiと電源に繋がり、端末がロックされたまま一定時間操作されないと、自動バックアップの準備が始まります。
- Wi-Fiに接続されている
- 電源(充電器)に繋がっている
- 画面がロックされて一定時間そのまま放置されている
これらの条件がそろうと、バックグラウンドでiOSがバックアップ処理を起動します。筆者の経験では、就寝中にこの条件が整っていると、朝起きたときに「最新の状態にバックアップされました」と表示されることが多いです。
FaceIDやTouchIDでパスコード入力を減らす

パスコードを毎回じっくり入力するのはちょっぴり面倒に感じることがありますよね。
FaceIDやTouchIDを設定しておくと、画面を見るだけ、あるいは指を置くだけでサクッとロック解除できます。指紋や顔の情報は端末内に安全に保管されているので、安心して使えます。
こんなときにぴったりです:料理中や手が濡れているとき、急いでメッセージをチェックしたいとき、いつものカフェで写真を撮るときなど。ちょっとした操作をスムーズにしたい方におすすめの方法です。
設定アプリで顔や指紋を登録する流れ
設定アプリを開いてFace IDとパスコードを選びます。パスコードを入力してロックを解除してください。
Face IDをセットアップをタップし、画面の枠に合わせてゆっくり頭を動かします。案内が終わったらもう一度同じ動作を繰り返すと完了です。
設定アプリのTouch IDとパスコードを選び、パスコードを入力します。
指紋を追加をタップし、ホームボタン(またはサイドボタン)に指を置いたり離したりして角度を変えながらスキャンしてください。完了すると登録済みリストに指紋が表示されます。
スキャン中は手袋を外し、周囲が明るい場所で行うと認証精度が上がります。
マスク着用時のスムーズ解除のコツ
- Alternate Appearanceにマスク姿を登録:マスクを付けたままの顔を別の見た目として追加登録すると、Face IDの認識精度が上がります。
- 「マスク着用時Face ID」をオンにする:iOS15.4以降なら設定→Face IDとパスコード→マスク着用時Face IDを有効にするとスムーズです。
- マスクを少しずらしてTrueDepthカメラを広く読み込ませる:鼻の付け根が見える位置までズラすと、深度センサーが顔を捉えやすくなります。
マスクの柄や色が濃いと認識しにくいので、無地で淡い色のマスクを選ぶと安定します。
二段階認証でAppleIDをさらに守る

AppleIDに二段階認証を設定すると、新しい端末でサインインするときやiPhoneを復元するときに、持っているデバイスへ届く確認コードの入力が必要になります。パスワードだけではログインできない仕組みなので、たとえ流出してしまっても不正アクセスや初期化を大きく防げます。また、Apple Watchやほかの信頼済みデバイスでもコードを受け取れるため、急な操作でも手間なく認証が進められます。
設定アプリで信頼できるデバイスを追加する
初期化したいiPhoneとは別に用意したiPhoneまたはiPadで、ホーム画面から「設定」をタップしてください。
画面上部に表示される自分の名前部分をタップし、「パスワードとセキュリティ」を開いてください。
「信頼できるデバイスを追加」を選び、初期化したいiPhoneの名前をリストからタップします。
選択後に表示される認証コードを、初期化対象のiPhoneで入力すると登録が完了します。
この操作には両方の端末がインターネットに接続されている必要があります。
確認コードの受け取り先を増やすポイント
設定アプリを開き、一番上の自分の名前をタップしてください。
「パスワードとセキュリティ」を選んで、下のほうにある信頼できる電話番号を追加をタップします。
入力した電話番号宛に届くコードを確認して、画面に入力すれば追加完了です。
よくある質問

- 初期化後でもiCloudバックアップからデータを戻せますか?
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初期化でiPhone内のデータは消えますが、iCloudバックアップがあれば設定時に復元できます。同じAppleIDでサインインして、表示される案内に従いバックアップを選んでください。
- パソコンがなくても初期化できますか?
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設定アプリの「一般」>「転送またはiPhoneをリセット」>「すべてのコンテンツと設定を消去」で本体だけで初期化可能です。ただしパスコードがわからないときは操作できないため、iCloudの「iPhoneを探す」での遠隔消去かパソコンが必要になります。
- リカバリーモードでエラーが出たときはどうすればいいですか?
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エラーが出たらケーブルやUSBポートを変えてもう一度試してください。それでも改善しない場合はiTunesやmacOSを最新にアップデートしてからリカバリーモードに入り直すと成功しやすいです。
初期化すると写真は絶対に戻らない?
初期化を行うと本体のデータはすべて消えるため、写真もいったんは消えてしまいます。
ただし、iCloudフォトライブラリやiCloudバックアップ、パソコン(Finder/iTunes)で事前にバックアップを作成していれば、復元後に写真を取り戻せます。
バックアップをまったく作成していない場合は、初期化後に写真を復元する方法はありません。
初期化の前には設定アプリの「Apple ID>iCloud>iCloudバックアップ」で「今すぐバックアップを作成」をタップしておくと安心です。
AppleIDのパスワードも忘れた場合はどうする?
AppleIDのパスワードも思い出せないときは、パソコンやほかのデバイスから「iforgot.apple.com」にアクセスして再設定を行います。このページでは登録しているメールアドレスか電話番号を使ってパスワードのリセットを進められます。
この方法のいいところは、普段から使っているメールや電話番号で手続きできる点と、二要素認証を設定していれば別のiPhoneやiPad、Macから承認操作をしてスムーズに変更できる点です。
ただし、最近メールアドレスを変えたばかりで未登録だったり、二要素認証の承認端末が手元にないときは、アカウント復旧の申し込みが必要になり、完了までに数日かかることがあるので注意してください。
リカバリーモードに入らないときは?
リカバリーモードに入らないときは、まずケーブルや接続先のUSBポートを見直しましょう。パソコンとiPhoneをつなぐ純正Lightningケーブルがしっかり差し込まれているか、異なるポートに挿し替えてみると反応することがあります。
それでも反応しない場合は、DFUモード(デバイスファームウェアアップデート)を試してみるのも有効です。リカバリーモードよりも深い初期化方法なので、パソコンがiPhoneを認識しやすくなります。
パソコンが無いときでも本当に初期化できる?
手元にパソコンがなくても、Wi-Fiやモバイル回線さえあればApple IDさえ覚えていればiPhoneをまっさらな状態に戻せます。
具体的にはiCloudの「iPhoneを探す」から遠隔で消去する方法と、ロック画面でApple IDを入力して直接消去する方法があります。どちらも事前にiCloudにログインできる設定が終わっていればスムーズに初期化できます。
まとめ

パソコンが使えるときはリカバリーモードでiTunesまたはFinderから初期化、もしくはiCloudの「iPhoneを探す」で遠隔消去ですっきりロック解除できます。
パソコンがないときはiPhoneの設定→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」を選ぶだけでOKです。
事前に「データを消去」機能をオンにしておけば、パスコードを10回間違えたときに自動で初期化されるので、緊急時も安心です。
どの方法も初期化すると中身が消えるので、日頃からバックアップを取る習慣をつけておきましょう。これでまた気持ちよくiPhoneを使い始められます。