新しいiPhoneを手にしたものの、写真やアプリのデータ移行をケーブルで安全に済ませられるか不安ではありませんか?
ここでは、何度も機種変更を経験したエンジニアの実践例から、端子の違いに合わせた最適な接続とトラブルを避けるコツを整理しました。手順通りに進めれば、写真や連絡先はもちろんLINEの履歴まで短時間で丸ごと移り、通信環境に左右されない安心も得られます。
必要なものを先にそろえ、バッテリーを充電したうえで手順を追えば、新しい端末をすぐに快適に使い始められます。どうぞ落ち着いて読み進め、ご自身に合う方法を選んでください。
ケーブルでかんたん!iPhoneデータ移行の手順

ケーブルを使うと、Wi-Fiの接続トラブルを気にせずサクサク転送できるので、時間が限られているときにもぴったりです。新旧どちらのiPhoneも最新OSにアップデートしておけば、Finder(Mac)やiTunes(Windows)でのやりとりがスムーズになります。
- ケーブルの選択:Apple純正のLightning-to-USB-CケーブルまたはLightning-to-USB-Aケーブル+純正アダプタを用意する
- パソコンの準備:macOS Catalina以降はFinder、Windowsは最新のiTunesを起動しておく
- iPhone同士の接続:新旧iPhoneをケーブルでつなぎ、どちらも画面ロックを解除して「信頼」をタップする
- データ転送の開始:FinderまたはiTunes上に表示される「新しいiPhoneへ移行」を選び、暗号化バックアップをオンにしてから転送する
初めてケーブル移行を試したとき、つい純正以外の短いケーブルを使ったら接続が不安定になった経験があります。充電だけでなくデータ転送にも対応したものを選ぶのがコツです。
Lightningポート同士でつなぐ方法

Lightningポート同士をケーブルでつなぐ方法は、Wi-Fi環境に左右されず安定した移行ができるのが魅力です。直接つながるからデータ転送速度も速く、大きなファイルや写真が多くてもイライラせずに進められます。
必要なのはApple純正のLightning to USB3カメラアダプタとLightningケーブルだけです。アダプタのUSBポートにLightningケーブルを差し込み、もう一方を旧iPhoneの端子に挿すと自動で準備が整います。
ただし移行中はバッテリー消費が増えるので、アダプタのもう一つのLightningポートから給電しながら続行するのが安心です。この方法なら接続切れの心配なく、たっぷりのアプリや写真もスムーズに引っ越しできます。
①机に並べるものをそろえる
まずはデータ移行に必要なアイテムを机に並べておきましょう。ケーブルや端末の取り回しがスムーズになると、あとで慌てずにすみます。
- LightningケーブルまたはUSB-C to Lightningケーブル
- 旧iPhoneと新iPhone
- 両端末ともに十分に充電しておく
- 作業しやすいスペース(机の手前は広めに)
②旧iPhoneと新iPhoneを満タンに充電する
移行中にバッテリー切れになると、作業が中断してイライラの元になります。旧iPhoneも新iPhoneもApple純正ケーブルとアダプタを使って100%まで充電しましょう。安定した電力供給でデータ転送がスムーズになります。
急速充電器を使うときは端末が熱くなりすぎないように風通しの良い場所で作業してください。
③SIMを旧iPhoneから外して安全な場所へ置く
付属のSIM取り出しピンを用意し、iPhone本体側面にあるSIMトレイの小さな穴にまっすぐ差し込んで軽く押してください。
トレイが少し飛び出したら指先でゆっくり引き出し、中にセットされているSIMカードを優しく取り外します。
取り外したSIMカードは付属のケースや乾燥剤入りの小袋に入れて水濡れや紛失を防いでください。
SIMカードはとても小さいので、取り扱いは優しく、紛失に注意してください。
④Lightningケーブルで二台を直結する
Apple純正のLightningケーブルとUSB3カメラアダプタを用意してください。純正品でないと正常に接続できない場合があります。
USB3カメラアダプタを新しいiPhoneのLightning端子にしっかり挿してください。カチッと音がすると正しく装着できています。
Lightningケーブルの一端をアダプタに、もう一端を旧iPhoneに挿します。コネクタ向きを合わせてゆっくり挿すと安心です。
新しいiPhoneに「ほかのiPhoneからデータを転送」と表示されたら「続ける」をタップして案内に沿って進めます。
転送が終わるまで両端のケーブルを外さずに待ちます。転送時間はデータ量によりますが、完了表示が出るまで触らないと安心です。
バッテリー残量が少ないと接続が途中で切れることがあるので50%以上の充電をおすすめします。
⑤新iPhoneの電源を入れてクイックスタートを開く
Face IDモデルはサイドボタン、Touch IDモデルは上部ボタンを長押しして電源をオンにします。言語と地域が表示されたら旧iPhoneのロックを解除し、新iPhoneの画面にクイックスタートの案内が現れるまで置いておきます。
⑥旧iPhoneの画面に現れた雲模様を読み取る
旧iPhoneに表示された雲模様は、新iPhoneで読み取るアニメーションです。新iPhoneを旧iPhoneの前にかざし、画面上の雲模様をカメラ枠にぴったり収めてください。数秒待つと自動で認識され、データ移行が次のステップへ進みます。
読み取り中は両端末を動かさず、画面に指紋やホコリが付かないようにしておくとスムーズです。
⑦データ転送を選びパスコードを入力する
旧iPhoneの画面に出てくる選択肢から「データ転送」をタップします。
続いて、新しいiPhoneの画面に表示される入力欄に旧iPhoneのロック解除で使ったパスコードを正確に入力してください。これで両方のiPhoneが安全につながります。
⑧進行バーがゼロになるまで待つ
画面に表示される進行バーが完全に消えるまで、そのまま静かに待ちましょう。
この間にケーブルを抜いたり、両方の端末をさわったりするとデータが途中でとまってしまうことがあります。
環境によってはバーが消えたあともバックグラウンド処理が続くことがあるため、ホーム画面が表示されるまで余裕をもって待つと失敗が減ります。
ケーブルを動かさないよう端末は安定した場所に置くのがおすすめです。
⑨SIMを新iPhoneに差し替えて通信を確認する
新旧どちらのiPhoneも無理なくトレイを抜けるよう、電源を切ってから作業を始めてください。
付属のSIM取り出しピンを使い、iPhone本体側面の細い穴にまっすぐ差し込むとトレイがふわっと飛び出します。
旧iPhoneからSIMカードをそっと外し、新iPhoneのトレイ上に同じ向きでセットします。向きが逆だと挿入できないので要注意です。
新iPhoneの電源をオンにするとキャリアのアンテナピクトが立ちます。メッセージアプリやSafariでネット接続を確かめると安心です。
SIMカードは傷つきやすいのでピンセットの使用は避け、指先でそっと扱いましょう。
USB-Cポート同士でつなぐ方法

USB-Cポート同士でつなぐ方法は、ケーブルを差し込むだけでサクッと接続できるのが魅力です。最新のiPhone15シリーズやMacBookAirで採用されているUSB-C規格なら、高速で安定したデータ転送が楽しめます。
大容量の写真や動画を移すときに特に威力を発揮するので、待ち時間をグッと短縮できます。プログラマーならではの視点としては、転送中にコンソールログでエラーの有無をチェックできるのも安心です。
①USB-C to USB-Cケーブルを手元に置く
USB-C to USB-CケーブルはiPhoneとMacやiPadを直接つなぐ大事なアイテムです。データをサクサク移すならThunderbolt 3(Gen 2)対応かUSB4対応のケーブルを選ぶと安心です。手元にないときは長さが1m前後のものを用意しましょう。
ケーブルによっては充電のみ対応でデータ転送できないものもあるので、「データ転送対応」と書かれているか必ずチェックしてください。
②二台のiPhoneを充電器につないで電池切れを防ぐ
20W以上のUSB-C充電器にライトニングケーブルを使って、古いiPhoneと新しいiPhoneを同時に接続します。両方の電池残量を気にせずにデータ転送が完了するまで安心です。
転送中に自動ロックで画面が消えると手順が中断されやすいので、設定→画面表示と明るさ→自動ロックを「なし」にしておくとトラブルを減らせます。
③ケーブルで二台を接続する
ケーブルを使うと新旧iPhoneが直接つながり、画面上で簡単にデータ移行が始まります。
付属のLightning⇔USB-Cケーブル(またはMFi認証済みケーブル)のLightning側を旧iPhone下部に差し込み、しっかり固定されていることを確認します。
ケーブルのUSB-C側を新iPhoneのポートに差し込み、両端がグラつかないことを必ずチェックしてください。
純正またはMFi認証取得済みケーブル以外は動作が安定しない場合があります。充電専用ケーブルだとデータが移せません。
④新iPhoneの初期設定画面でクイックスタートを選ぶ
新iPhoneを起動して言語と地域を選ぶと「クイックスタート」画面が表示されます。ここでは旧iPhoneと一対一でデータを移す準備を進めます。
画面に現れた「iPhoneを設定」の案内で〈クイックスタート〉を押します。旧iPhoneのカメラを新iPhoneにかざすと自動で連携が始まります。
旧iPhoneのBluetoothとWi-Fiがオンになっていることを確認してください。オフだと検出に時間がかかります。
⑤旧iPhoneのカメラでアニメーションを読み取る
ホームボタンまたは電源ボタンを押してロック解除し、カメラが起動していることを確認してください。画面中央に浮かぶぐるぐるアニメーションを、旧iPhoneのカメラ枠におさめるようにゆっくり向けます。
自動でピントが合い読み取りが始まると、新iPhone側に「続ける」のメッセージが出ます。そのまま動かさずに数秒キープするとスムーズに読み込めます。
⑥転送オプションで「ケーブル」をタップする
画面下部に並ぶ転送オプションからケーブルをタップしてください。ケーブル接続はWi-Fiに頼らないので、大きな写真や動画でも安定して移行できます。
旧iPhoneと新iPhoneを同時に充電器につながないようにして、ケーブルだけを接続してください。
⑦残り時間がゼロになるまで触らずに待つ
接続したまま操作せずに、残り時間がゼロになるまでそっと待ちます。画面が暗くなってもデータ移行は裏で進んでいるので安心してください。
残り時間の表示が動かないように見えても、実際には転送が続いています。ケーブルや電源から外さず数分以上じっくり待つと完了します。
LightningとUSB-Cをまたぐ組み合わせ

Lightning端子の古いiPhone(iOS17以上)とUSB-C端子の新しいiPhoneを専用のLightning⇔USB-Cケーブル一本で直結すると、Wi-FiやPCを使わずにそのままデータを移せます。
この方法なら転送スピードが速いうえに、Wi-Fi接続の不安定さを気にしなくていいので安心です。写真やメッセージ、アプリの中身までサクサク移行できます。
注意点はケーブル選びです。Apple認証のMFi対応ケーブルでないと移行エラーが出る可能性がありますから、信頼できるメーカー品を用意してください。
①Lightning-USB3カメラアダプタとUSB-Cケーブルを用意する
まずApple純正のLightning-USB3カメラアダプタと、USB-Aオス→USB-Cオスのケーブルを用意します。どちらもMFi認証済みを選ぶと接続トラブルを防げます。
非純正のアダプタやケーブルだとiPhoneが認識しないことがあります。
②アダプタのLightning側を旧iPhoneへ挿す
Lightningコネクタの向きを確認して、旧iPhoneの底部にある充電ポートへやさしく差し込みます。コネクタ裏表を無理にひっくり返さず、スムーズに入る向きで挿れると安心です。
ポート内にほこりが溜まっていると接触不良の原因になるので、エアダスターや綿棒で軽く掃除してから挿入してください。
③USB-Cケーブルをアダプタと新iPhoneに接続する
古いiPhoneに装着したアダプタのUSB-Cポートにケーブルの片側をまっすぐ差し込みます。
もう一方のUSB-Cプラグを新iPhoneの底部USB-Cポートへ優しく挿しましょう。向きを気にせずスッと入ります。
両端がしっかりつながると画面に転送準備完了のメッセージが表示されます。
ライトニングアダプタとケーブルは真っすぐ差し込んでください。無理にずらすと端子が傷つく場合があります。
④新iPhoneを起動しクイックスタートを開始する
電源ボタンを長押しして新iPhoneを起動します。リンゴマークが出るまで、じっくり待ちましょう。
旧iPhoneのそばに置くと「クイックスタート」画面が自動で表示されます。画面の案内に沿って、AppleIDを確認して次へ進みます。
旧iPhoneのカメラで新iPhoneに表示されたアニメーションをスキャンすると、機種間で安全に接続されます。
バッテリー残量が十分かチェックしてください。途中で電源が切れるとやり直しが必要になります。
⑤旧iPhoneでアニメーションを読み取る
新しいiPhoneに表示されているアニメーションを旧iPhoneで読み取ります。カメラが自動で起動したら、アニメーション全体が画面の中央に収まるように向きを調整してください。
読み取りが完了すると「新しいiPhoneに転送準備完了」のメッセージが出ます。ここで旧iPhoneと新iPhoneがペアリングされ、データ移行の土台ができあがります。
プログラマー目線のコツですが、レンズの汚れや光の反射があると読み取りにくくなります。柔らかい布でふき取って、明るすぎない場所で試すとスムーズです。
⑥有線転送を選びパスコードを入力する
USBケーブルをつないで新旧のiPhoneを接続すると、新しいiPhoneに「有線転送」が表示されます。ここをタップすると旧iPhoneに数字のパスコードが出るので、新しいiPhoneに同じ番号を入力してください。
スムーズに進めるポイントは、純正ケーブルやApple認証済みケーブルを使い、抜けかけがないか軽く押さえて確認することです。
⑦転送完了メッセージが出るまで待つ
両端末をケーブルでつないだまま、画面をあまり触らずに進行状況バーを見守ります。転送状況は%表示でわかるので、100%になるまでじっくり待ちましょう。
「転送完了」のメッセージが出たら無事終了です。この表示が出るまではケーブルを外さないでください。
ケーブル移行をマスターしたら広がる便利ワザ

ケーブル移行をマスターしたら、通常のまるごと引っ越し以上に役立つ応用ワザがいくつも待っています。
応用テクニック | どんな時役立つ? |
---|---|
アプリデータだけ引っ越し | ゲームの進捗やメモアプリ設定だけを移したい時に便利です。 |
写真・動画をフォルダ分け転送 | アルバムごとに整理しながら大量のメディアを移したい時に安心です。 |
複数デバイス同時セットアップ | ケーブルハブを使って家族のiPhoneを一気に新機種へ移行したい時におすすめです。 |
自動バックアップスクリプト | Macと接続してシェルスクリプトを組み、日々のデータ保存を自動化したい時に役立ちます。 |
移行前にMacへフルバックアップを取って安心度アップ

新しいiPhoneへ引っ越す前にMacでフルバックアップを取ると、もしものときに元の状態へ戻せるから心強いです。Finderのバックアップは写真やメッセージ、アプリ設定まで丸ごとおまかせできるので、移行中のトラブルに備えたいときにぴったりです。
バックアップ時にはバックアップを暗号化するのがおすすめです。これでWi-Fiパスワードやヘルスケアデータまでしっかり保存されるので、新端末にもまるごと引っ越しできて安心度がぐんとアップします。
Finderを開いてiPhoneを選び暗号化バックアップを開始する
DockのFinderアイコンをクリックして開いてください。慣れていないときはDockにピン留めしておくと探しやすいです。
Finderのサイドバー「ロケーション」欄に表示されるiPhone名をクリックします。初回はUSBケーブルをしっかり挿し直すと表示されやすいです。
「一般」タブ内の「ローカルバックアップ」で暗号化ローカルバックアップにチェックを入れてください。
表示されるパスワード入力欄に、忘れにくいものを入力します。次回以降は同じパスワードを求められるのでパスワード管理ツールに記録しておきましょう。
「今すぐバックアップ」をクリックして完了まで待ちます。完了した日時がFinderウィンドウ下部に表示されれば成功です。
注意点:iPhone側で「このコンピュータを信頼」をタップしないとFinderに認識されません。
バックアップ完了後にケーブル移行を実行する
バックアップ後は転送中に電池切れが心配ですから、両方のiPhoneをLightningケーブルやUSB-Cケーブルで電源アダプタにつないでおきます。
新しいiPhoneがUSB-C搭載ならUSB-Cケーブル、Lightning搭載ならLightning-to-USB3カメラアダプタ+Lightningケーブルを使い、両端末を直接つなぎます。
ケーブル接続後に古いiPhoneで画面ロックを解除すると「このコンピュータを信頼しますか?」が出ますから、必ず「信頼」を押してください。
新しいiPhoneに「データを転送」が表示されたら「iPhoneから転送」を選び、画面の指示通りに進みます。
写真やアプリをまとめて移すので時間がかかります。完了するまではケーブルも電源も外さずにじっくり待ちましょう。
ケーブルは純正またはMFi認証済みを使うと転送中のエラーを防げます。
iCloud容量ゼロでも写真を友人のiPhoneへ渡す

iCloudの空きがないときでもAirDropを使えば写真をさくっと渡せます。Wi-FiとBluetoothをオンにして端末を近づけるだけで、大きなアルバムもオリジナル画質のまま直接友達のiPhoneに送れるのがうれしいポイントです。送信時に通信回線や容量を気にしなくていいので、パケットの心配も不要です。
二台をケーブルで接続して写真アプリを開く
まずは移行元と移行先のiPhoneを対応ケーブルでつなぎます。ライトニング⇔USB-Cやライトニング⇔ライトニングなど、端末に合った純正ケーブルを使うと安心です。
両方のiPhoneで画面ロックを解除し、「このコンピュータを信頼しますか」と表示されたら信頼をタップしてください。
移行先のiPhoneで写真アプリを開くと下部に「インポート」タブが現れます。もし自動で切り替わらないときはタブを手動で選んでください。
注意:両方の端末を最新版にアップデートしておくと接続トラブルを減らせます。
アルバムを選びAirDropではなく有線共有を選択する
古いiPhoneで移行したいアルバムをタップして開きます。
画面左下の共有アイコンをタップして共有メニューを表示します。
AirDropアイコンの隣にある“有線共有”までスワイプします。
“有線共有”をタップするとケーブルを介して新しいiPhoneへ写真が直接送られます。
転送中に同時充電で時短する小技

データ移行中にiPhoneのバッテリー残量を気にせず作業を終えたいときに役立つのが、同時充電の小技です。USBケーブルをパソコンの給電対応ポートや高出力のUSB充電器に接続しておくことで、転送中にバッテリーが減らず、途中でストップする心配がなくなります。
特に写真や動画など大容量データを丸ごと移す場面で効果大です。プログラマー視点では、安定した電力供給があるとiPhoneが通信速度を落とさずに済むので、結果として移行時間をグッと短縮できます。
ハブ付き電源アダプタを使い一石二鳥で充電と移行を進める
USB-C対応の電源アダプタ(20W以上)と、Lightningケーブルが差せるハブ付アダプタを用意します。PD(パワーデリバリー)対応製品だと安定して充電しながらデータ移行できます。
ハブのPDポートにUSB-Cケーブルを差し、電源アダプタに接続します。次に旧iPhoneと新iPhoneのLightningケーブルをそれぞれハブのデータポートに差し込みます。新iPhoneの画面で「こんにちは」表示後の案内に沿って作業を進めると、同時に充電しながらデータ移行がスタートします。
安価なハブだとデータ転送に対応していない場合があります。メーカーがApple認証(MFi)を取得している製品を選んでください。
ケーブルの抜き差し回数を減らしてコネクタを長持ちさせる
ケーブルの抜き差しが多いとLightningコネクタに負担がかかります。ここでは抜き差し回数をぐっと減らしてコネクタを長持ちさせる工夫をお伝えします。
- Lightning延長ケーブルを使う:iPhone側に延長ケーブルを常時装着して本体コネクタの抜き差しを減らす。
- L字型プラグを選ぶ:角度に無理なく挿せてストレスなく着脱できる。
- ケーブル向きを統一:抜くときは同じ方向に引いて接点の摩耗を均一化する。
安い延長ケーブルは規格が甘いことがあるためMFi認証付きの製品を選ぶようにしてください。
よくある質問

- ケーブルをつないでもデータ移行が始まらないのですが何が原因でしょうか?
ケーブルの向きや差し込み具合、端子に汚れがないか確かめましょう。プログラマー目線の経験からは、Apple認証済みケーブルを使うと接続が途切れにくくなります。iOSの最新版や再起動も試してみてください。
- データ移行中に「エラーが発生しました」と表示されました。どうすればいいですか?
エラー文をメモしておくと後でググりやすいですが、まずは両端のiPhoneを再起動してみましょう。それでも直らないときはケーブル交換や、PC接続ならiTunes(Finder)でアップデートを確認してからやり直すと安定します。
- 古いiPhoneのバックアップを取らずに移行しても大丈夫ですか?
バックアップなしで移行すると、念のために残しておきたいデータが失われることがあります。プログラマーの実体験としては、iCloudバックアップかPCバックアップを先に取っておくと安心感が全然違います。
- 写真やLINEのトーク履歴はケーブル移行で全部引き継がれますか?
写真や一般的なアプリデータは移行されますが、LINEのトーク履歴は公式の「トーク履歴引き継ぎ」機能を使う必要があります。移行前にLINE内の設定画面からエクスポートし、移行後にインポートしてください。
転送にかかる時間はどれくらい?
ケーブルを使ったデータ移行は、移すデータ量や端末の世代によって変わりますが、最新モデル同士なら10GBあたり約3分が目安です。写真やビデオが多いと時間が伸びるので、おおよその感覚をつかみましょう。
データ量 | 時間の目安 |
---|---|
〜5GB | 約2〜3分 |
10〜20GB | 約5〜7分 |
50GB以上 | 約15〜25分 |
移行中は画面がオフになっても動作しますが、端末がスリープしないように電源接続か充電器に挿しておくとスムーズです。また、最新のLightningケーブル(USB3.0対応)を使うといっそう速くなります。
ケーブルがUSB2.0までの古いものだと速度が出にくいので注意してください
途中でケーブルが抜けたらどうなる?
- 途中でケーブルが抜けたらどうなる?
-
ケーブルが抜けるとデータ移行の処理が止まり、iOS側で一時停止状態になります。たいていは再接続すると続きから再開してくれますが、何度も抜けるとファイルが漏れたり転送エラーになることがあるので要注意です。
移行中は画面がスリープしないように明るさを保つと、予期せぬ中断を防ぎやすくなります。
アプリの並び順もそのまま移せる?
ケーブルをつないで直接データ移行するとホーム画面のアプリアイコン配置やフォルダ構成もそのまま再現できます。新旧のiPhoneを横に並べて移行アシスタントの案内に沿っていくだけで、並び順をいちいち直さずにスムーズに引っ越しが完了します。
ただし、iOSバージョンが異なるとレイアウトが微調整される場合があります。移行前に両方のiPhoneを最新OSにアップデートしておくと失敗が減り、移行後にアプリを一度起動するだけでデータ読み込みも問題なく進みます。
LINEのトーク履歴は消えない?
ケーブルで直接データ移行をすると、iPhone同士のクイックスタート機能がLINEを含むアプリデータをそのまま移してくれます。移行前にLINEは最新バージョンにアップデートしておくと安心です。
移行後にLINEを開いて同じアカウントでログインすれば、これまでのトーク履歴がちゃんと復活します。ただし、パソコンを使ってFinderやiTunes経由でバックアップをとる場合は、バックアップの暗号化をオンにしておかないとトーク履歴や設定が引き継がれないので要注意です。
Wi-Fiがなくても本当に全部移せる?
ケーブルを使った直接転送なら、Wi-Fiがなくても最新iOS17搭載のiPhone同士(USB-C⇔USB-C)はケーブル1本でほぼすべてのデータを移せます。旧モデルのLightning端子同士でも、純正USB-C⇔LightningケーブルとUSB-Cカメラアダプタを組み合わせれば同じ流れです。
- 写真・動画:ローカルにある高画質データまで丸ごと移動
- メッセージ履歴:SMSからiMessageまで完璧にコピー
- アプリデータ:セーブデータや設定も引き継ぎ
- ヘルスケア&キーチェーン:パスワードや健康データも安全に移行
- システム設定:Wi-Fi設定や壁紙、ホーム画面の並びまで同じ状態に
エンジニア的なアドバイスとしては、純正ケーブルを使うと接触不良を減らせて転送速度も安定します。ケーブルの太さやコネクタの品質で差が出やすいポイントなので、Apple純正かMFi認証品を用意すると安心です。
Apple Watchにペアリングしたままだと転送対象に含まれないため、一度Watchのペアリングを解除してから移行後に再度ペアリングしてください。
まとめ

ケーブル一本で済むデータお引っ越しは、手順どおりに進めれば意外とスムーズに完了します。まずは旧iPhoneと新iPhoneをしっかりケーブル接続して、画面に表示される指示に従うだけです。
事前に最新OSと十分なバッテリー残量を確認しておけば、移行中に止まる心配もありません。移行が終わったら写真やアプリの動作をざっとチェックして、新しいiPhoneでの暮らしを思いっきり楽しんでください。