旅行先や帰り道でiPhoneの電源オフ後に場所がわからず、位置情報を届けられないのではと不安になることはありませんか?
実際には事前に数カ所の設定を整えておくだけで、バッテリーが切れた瞬間でも最後に記録された場所を家族の端末やパソコンで確認できます。さらに、音を鳴らして居場所を知らせたり遠隔でデータを守ったりもできるので、財布より大事なスマホを安心して持ち歩けます。
万一の紛失に備えて、今のうちに設定を完了させ、もしもの時には落ち着いて位置を確かめる習慣を身につけておきましょう。今日数分かけるだけで、あの冷や汗をかく瞬間を避けられます。
「探す」で電源オフ前の位置情報を残すやり方

iOS15以降のiPhoneなら「探す」で電源がオフになる直前の居場所を自動で残せます。設定を整えておくと、バッテリー切れや意図しないシャットダウンのあとでも最後に記録された位置がわかって安心です。
- 最後の位置情報を送信をオンにする:バッテリー残量がわずかになると自動でAppleサーバーに現在地を記録します。
- オフライン探知を有効にする:近くの他のApple端末を経由して、自分のiPhoneのBluetooth信号を検出し位置を更新します。
- iPhone14以降で電力リザーブを活用:電源オフ後も短時間だけ低電力モードで位置情報を送信し続けます。
これらを組み合わせると、オフライン状態やバッテリー切れの前後で最終的にどこにあったかを「探す」アプリで追跡しやすくなります。
iPhone本体で事前に設定する

設定しておくと、電源が切れたあとでも最後に記録された場所をあとから確認できるようになります。
- iCloudサインイン:最新のiOS17では設定>ユーザー名からiCloudに入っているか確認しておきます。
- 「探す」をオン:設定>ユーザー名>探す>iPhoneを探すを有効化して最後の位置を記録できるようにします。
- 最後の位置情報を送信:「探す」の画面下にある「最後の位置情報を送信」をオンにすると電源オフ直前の座標をAppleに送れます。
- 位置情報サービス常に許可:設定>プライバシー>位置情報サービス>探すで「常に許可」にすると記録漏れを防げます。
①設定アプリを開く
ホーム画面にある歯車アイコンをタップして設定アプリを立ち上げます。もしアイコンが移動して見つからない場合は、画面を下にスワイプして検索バーに「設定」と入力すると素早く表示されます。
②一番上の自分の名前をタップする
設定アプリを開くと画面のいちばん上に名前とプロフィール画像が並んでいます。このエリアをやさしくタップしてください。
アイコンの左右あたりまでタップ範囲が広いので、はじめてでもスムーズに押せるはずです。
③「探す」を選ぶ
設定アプリを開いたら画面上部の自分の名前をタップします。続いて表示されるリストから「探す」を選んでください。
④「iPhoneを探す」をオンにする
ホーム画面から設定アプリを開び、画面上部にある自分の名前(Apple ID)を押してください。
表示されたメニューで「探す」をタップし、「iPhoneを探す」のスイッチを右に動かして有効にしてください。
さらに「オフラインでの位置情報を送信」と「最後の位置情報を送信」もそれぞれオンにすると、端末の電源オフ時にも位置情報を残せます。
Apple IDにサインインしていないとスイッチが表示されないので、事前にログイン状況を確認してください。
⑤「最後の位置情報を送信」をオンにする
設定アプリを開き画面上部の自分の名前をタップしてから「探す」を選んでください。
画面を下へスクロールし「最後の位置情報を送信」を見つけたらスイッチを右へスワイプし、緑色に切り替えます。
これでバッテリー切れや電源オフ直前の位置がAppleに自動送信され、あとから居場所を確認しやすくなります。
⑥電源オフ時に位置が送られることを確認する
サイドボタンと音量ボタン片方を同時に長押しし、画面に表示されたスライダーを右へスライドして電源をオフにします。
別のiPhoneやiPad、もしくはパソコンで「探す」アプリ(またはiCloud.com)を開き、対象デバイスを選択すると、電源オフ直前の位置情報が緑の点で残っていることが確認できます。
オフ後すぐに反映されない場合があるため、数分待ってからもう一度確認してください。
別のデバイスやPCで位置を探す

手元にないiPhoneの位置は、友達のiOS端末や自分のiPad、さらにPCからも「探す」アプリやiCloudサイトを使って確認できます。
小さなスマホ画面からはもちろん、タブレットやPCの広い画面を利用すると地図の見やすさが格段にアップして、ちょっとした遠隔操作もラクにこなせます。
PCであればアプリ不要でブラウザからログインするだけなので、急いでいるときやインストールに抵抗がある場合にもすぐに現在地や直前の履歴にアクセスできる点がうれしいですね。
①ブラウザでiCloud.comを開く
スマートフォンやパソコンで使っているブラウザを起動して、アドレスバーにicloud.comと入力してアクセスします。
②AppleIDでサインインする
設定アプリを開いて画面上部の「サインイン」をタップします。
AppleID(メールアドレス)とパスワードを入力して「次へ」を選びます。
二段階認証が求められたら、別のデバイスに届いた確認コードを入力してください。
サインイン完了後、設定画面の上部に名前とプロフィール写真が表示されます。
③「iPhoneを探す」をクリックする
「すべてのデバイス」の一覧で紛失したiPhoneが見つかったら、一番上にあるiPhoneを探すをタップします。この操作で直前の位置情報が残された地図画面が開きます。
画面の切り替えが遅いときは、通信環境をチェックするかブラウザを再読み込みしてください。Safariを使う場合はキャッシュクリアが反映を早めるコツです。
④地図に表示されたiPhoneを選ぶ
マップ上に最後の位置情報を送信したiPhoneのアイコンが青い丸で表示されます。
そのアイコンをタップするとデバイス名と送信日時を確認できるポップアップが現れます。
さらに詳しい情報を見たいときはポップアップ内にある矢印アイコンをタップしてください。
⑤「紛失モード」をオンにして連絡先を入力する
画面下部の「デバイス」タブを開き、自分のiPhoneをタップします。
画面を下にスクロールして紛失モードをタップし、スイッチを右に動かします。
表示されたフォームに連絡先の電話番号や短いメッセージを入力し、右上の「有効にする」をタップして設定を終えます。
国番号を含めた電話番号を入力しておくと帰国先でもメッセージが表示されやすいです。
電源オフ後も安心できる活用アイデア

「探す」でオフ前の位置を残せるようになったら、そのデータをいろいろ活用してみましょう。プログラマーの視点で試してみた、電源オフ後でも安心できるアイデアをまとめました。
応用技 | 役立つシーン | プログラマーならではのポイント |
---|---|---|
長時間見守り | 仕事中やイベント参加中にバッテリー切れが不安なとき | 電源オフ前に定期的な位置送信スクリプトを組んで自動化しておく |
旅先の備え | 観光中にスマホ紛失の心配を軽減したいとき | 最後の位置情報を地図データに保存して、オフラインでも確認できるように準備 |
家族の安全管理 | 子どもや高齢者が外出中の滞在エリアを後で振り返りたいとき | 共有範囲を限定する簡易APIを活用して、プライバシーにも配慮している |
家族のiPhoneでサッと探す

家族で「ファミリー共有」を設定しておくと、誰かのiPhoneをサッと借りて自分の端末を探せます。初期設定さえ済ませておけば、手持ちの端末がないときでも家族のスマホから「探す」アプリを開くだけで、自分のiPhoneの位置をすぐに表示できます。
駅やカフェでうっかり置き忘れたときでも、スタッフを待たずに位置をチェックできるのがうれしいポイントです。プログラマー的には、デバイス名をわかりやすく整理しておくと、リストから自分の端末を迷わず選べるのでおすすめです。
探すアプリで自分のデバイスをタップする
ホーム画面から探すアプリを開いてください。
下部メニューの「デバイス」をタップすると、登録中のAppleデバイス一覧が出ます。
一覧から自分のiPhone(またはMac/AirPodsなど)を探して指で軽くタップしましょう。
地図上のルートを表示する
ホーム画面から探すアプリを開きます。
画面下の「デバイス」をタップして、ルートを確認したいiPhoneをタップします。
地図上にあるルートアイコン(車のマーク)をタップすると、マップアプリが起動して道順が表示されます。
モバイル通信やWi-Fiがオフの場所はルート案内がうまく動かないことがあります。
サウンドを再生して近くを探す
サウンドを再生すると、近くにあるiPhoneから音が鳴るので、カバンや部屋の隅に隠れていても見つけやすくなります。
ホーム画面から探すアプリをタップして起動します。
画面下の「デバイス」タブを開き、リストから自分のiPhoneを選んだあと、「サウンドを再生」をタップします。
電源オフ中やネットワーク未接続だとサウンド再生はできません。
モバイルバッテリー切れを先回りで防ぐ

スマホのバッテリーが切れると「探す」で電源オフ直前の位置情報が送信されず見つけるヒントをなくしがちです。
モバイルバッテリーやMagSafeバッテリーパックを携帯すると、事前に充電を補いつつ最後の位置情報送信を先回りで確保できます。
- スマホの電源残量が30%以下になる前に自動的に給電されるから、電源オフ前の位置情報を逃さない。
- 薄型タイプならカバンやポケットに入れたままでもじゃまにならず、こまめに充電可能。
- 純正のMagSafeバッテリーパックやSmartBatteryCaseならiPhoneと一体感があり、見た目もスッキリ。
特に旅行やアウトドアで役立ち、位置情報を確実に残せます。
低電力モードをコントロールセンターに追加する
ホーム画面から設定をタップして開きます。
設定内の「コントロールセンター」をタップします。
下部の「コントロールを追加」から低電力モードの横にある+をタップします。
追加後はコントロールセンターにバッテリーのアイコンが表示されます。素早くON/OFFを切り替えられるようになります。
自動ロックを30秒に短くする
ホーム画面から歯車アイコンの設定をタップして「画面表示と明るさ」を探します。
「画面表示と明るさ」の中にある「自動ロック」を選択し、一覧から「30秒」をタップして設定を保存します。
バックグラウンド更新をオフにする
ホーム画面から設定アイコンをタップして開いてください。
設定画面を下にスクロールして一般をタップし、その中のAppのバックグラウンド更新を開いてください。
画面上部のAppのバックグラウンド更新をタップし〈オフ〉を選ぶと全アプリで停止します。アプリ名の右にあるスイッチでも特定のアプリだけ無効にできます。
バックグラウンド更新をオフにすると位置情報や通知が遅れることがあるので必要に応じてアプリごとに設定すると安心です。
海外旅行の盗難対策に活かす

旅行先でスマホを盗まれると、慣れない土地で捜索の手がかりをつかむのはとても大変です。現地の警察に報告するにも、「どこで失くしたか」がわからないと話が進みません。
でも「探す」を設定しておけば、電源が切れる直前の位置情報が残るので、盗難が発生したおおよその場所をすぐに把握できます。
- 電源オフ前の最終位置をもとに、ホテルや観光地のどこで盗まれたか目星をつけられる
- 現地警察への報告書に正確な位置情報を添付しやすくなる
- 家族や旅行代理店に「最後に見えた場所」を共有して迅速なサポートを受けられる
現地SIMでもiCloudにサインインしておく
設定アプリをタップして画面上部にある自分の名前を選びます。
表示されたApple IDの画面でiCloud項目にサインイン中か確認してください。現地SIMに差し替えても、ここがログイン状態なら電源オフ前の位置情報がしっかり残ります。
紛失モード用の連絡先を英語で入力する
紛失モードの連絡先は英語で入力しておくと、海外旅行中や英語話者の方にもすぐに伝わります。ここではかんたんな定型文を使った入力方法をお伝えします。
「探す」アプリを起動し、紛失したいデバイスを選んで「紛失モード」をタップします。
「連絡先」欄に、Lost iPhone. Please call:+81-90-1234-5678のように入力します。国番号を先頭につけると確実にかけてもらえます。
一度表示プレビューで問題ないことを確かめてから「アクティベート」を押して設定を完了させます。
国際電話がかけられるように、ピリオドやスペースを使わず電話番号を連続で書くと間違いが減ります。
警察への提出用に位置履歴をスクショする
警察へ証拠として提出する際は、地図上の位置だけでなく日時の情報も一緒に残しておくと安心です。探すアプリで表示された画面をそのままスクショしておく方法をご紹介します。
ホーム画面から探すアプリを起動し、下部の「デバイス」タブをタップしてください。
リストから紛失したiPhoneをタップし、地図上に最後の位置が表示されるまで待ちます。
電源ボタンと音量上げボタンを同時に押して、地図とタイムスタンプを含む画面を撮影します。
写真アプリを開き、最新のスクショを選択して日時と位置がはっきり映っているかチェックします。
スクショを切り取ると日時やデバイス名が消えてしまうので、画面全体を撮影するようにしてください。
よくある質問

- 電源オフ後でも探す機能で位置情報が見られるの?
-
iOS16以降なら電源を切る直前の位置情報が最大24時間残るから、万が一のときに安心です。
- どのくらい前の位置が保存されるの?
-
実際に試したところ、電源オフ前のおよそ24時間分まで残っていました。ただし時間が経つほど古くなるので早めに確認しましょう。
- プライバシーが心配です。位置情報は消せるの?
-
設定→プライバシーとセキュリティ→位置情報サービスで探すをオフにすれば、オフ前情報も残らないので安心できます。
電源が完全に切れた後でもリアルタイムで追跡できる?
完全にシャットダウン中は端末に電力が供給されないため、ネットワーク通信もできずリアルタイム追跡はできません。
ただしiOS15以降なら「探す」で電源オフ前の最後の位置情報を自動送信できます。さらに最新のiPhone15シリーズでは、オフ状態になってもほかのApple製品経由で最長24時間ほど位置を更新する仕組みが搭載されているため、完全オフ後も数分単位のおおよその居場所をつかめることがあります。
バッテリーが0%になる前に自動で位置情報が送信される?
バッテリーが少なくなるとiPhoneは自動で電源オフ直前の位置を「探す」に送信します。このおかげで電池切れ後でも、どこにあったかがわかるんです。
- 最後の位置情報を送信:電源オフ前の約24時間データを共有
- ネットワーク必要:Wi-Fiまたはモバイル通信がオンのこと
- 設定手順:設定→探す→最後の位置情報を送信をオン
iPhoneを初期化されたら位置は追えなくなる?
iPhoneを初期化すると、内部に保存されていたすべての設定やデータがクリアされます。このとき「探す(Find My)」の機能もリセットされるため、初期化後はiPhoneの現在地を追跡できなくなります。
ただし、初期化後も「アクティベーションロック」は有効なまま残ります。知らない誰かが無断で再設定しようとしても、あなたのApple IDとパスワードがなければ再利用できない仕組みです。
古いiOSではこの機能は使えない?
残念ながら古いiOSでは「探す」が電源オフ後に位置情報を送信する機能が使えません。iOS15.2で登場した新機能なので、それより前のバージョンではそもそも設定項目が表示されない仕組みでした。
もしアップデートが難しい場合は、電源を切る直前に手動で位置を共有できるショートカットやメモをホーム画面に置いておくと安心です。タップひとつで連絡先に位置を送れる仕組みを作っておくと慌てずに済みます。
プライバシーが心配だけど大丈夫?
- プライバシーが心配だけど大丈夫?
安心してください。電源オフ前に記録された位置情報はすべてiCloudに暗号化して保管されるため、あなた以外が見られることはありません。さらに探すアプリに表示されるのは最後にキャッシュされた位置だけなので、リアルタイムに追跡されるわけではありません。位置情報を共有できるのは、あなたが承認した相手だけなので勝手に知られる心配もありません。
まとめ

iPhoneが電源オフになっても最後の居場所を残すには、まず「設定」からApple ID → 探す → iPhoneを探すを開き、「オフラインを有効化」と「最後の位置情報を送信」を両方オンにしておくことがポイントです。
これで電池切れや強制オフの直前に、iCloud経由で最後の位置情報がサーバーに送られます。その後は「探す」アプリやiCloud.com上で、オフライン検索を使って最後に記録された場所を確認できます。
最新のiOSと端末アップデートを保ちつつ、定期的に設定をチェックしておけば、万が一のときも落ち着いて居場所をたどれるので安心です。これで大切なiPhoneをより頼れる相棒に育ててくださいね。