新しいiPhoneを手にしてアプリから位置情報の許可を求められたものの、どこまで許せば安全か迷っているのではありませんか?
このページでは10年以上の開発経験で得た実体験をもとに、画面のどこをタップすればいいかから、無駄なバッテリー消費を抑えて安心を守るコツまで、やさしく順を追って解説します。
これらを理解すれば、アプリごとに必要な情報だけを渡しながら便利さを満喫できますので、どうぞ肩の力を抜いて一緒に設定を進めてみましょう。
iPhoneで位置情報を許可するやさしい手順ぜんぶ

お気に入りのマップアプリで道案内するときや、ランニング記録を残したいときに、iPhoneの位置情報は欠かせません。ここではプログラマー視点のコツも交えて、かんたんに使い分けられる方法をまとめました。
- 設定アプリから一括管理:プライバシー→位置情報サービスで全体のON/OFFを切り替える
- アプリごとの許可レベル設定:「常に」「使用中のみ」「許可しない」を用途に合わせて選び分ける
- コントロールセンターの活用:画面右上を下にスワイプしてワンタップで位置情報をON/OFF
- バッテリーとプライバシーの両立:位置情報を使うタイミングだけ許可することで消費を最小限に抑える
アプリ初回起動のポップアップで許可するとき

アプリを初めて起動したときに出てくる位置情報のポップアップは、最もかんたんに許可を与えやすいタイミングです。画面に「Appがあなたの現在地の使用を求めています」というメッセージが出たら、必要に応じて『App使用中のみ許可』をタップすると、地図アプリや天気予報などでスムーズに現在地を利用できます。
この方法なら設定アプリを開かずにその場で認証できるうえ、バックグラウンドでの不要な位置情報取得を防ぎやすいのが魅力です。初めて触るアプリなら、まずはこのポップアップでの許可がおすすめです。
①ポップアップの内容をゆっくり読もう
ポップアップが出てきたら、まずはメッセージをゆっくり読んでみましょう。
「◯◯があなたの位置情報を使用しようとしています」といった文言や、ボタンに書かれた「許可しない」「App使用中のみ許可」「常に許可」の意味をしっかり確認することが大切です。
誤って「常に許可」を押さないように、ボタンラベルの違いを落ち着いて見分けましょう。
②「Appの使用中に許可」をタップ
リストに並んだ許可オプションから「Appの使用中に許可」を選ぶと、アプリを開いている間だけ位置情報が送信されるようになります。
この設定にすると不要なバックグラウンド取得が防げるので、バッテリーの持ちが良くなって安心です。
③許可が完了したことを画面でチェック
設定アプリを開いてプライバシーから位置情報サービスをタップします。位置情報サービスがオンになっていることを確かめたら、一覧から該当アプリを探して許可レベル(使用中のみ、常になど)が反映されているか確認しましょう。またステータスバーに矢印アイコンが表示されていれば、位置情報が正しく動作している合図です。
設定アプリから後から変更したいとき

あとから位置情報の許可を見直したくなったときは、いつでも設定アプリから細かく変更できます。はじめに「プライバシーとセキュリティ」の「位置情報サービス」に進めば、インストール済みアプリ一覧が出てきます。
各アプリごとに「このAppの使用中のみ許可」「許可しない」など選べるので、後から安心して調整できるのが大きな魅力です。実際に使いながら、使い勝手やプライバシーへの配慮度合いに合わせて切り替えてみてください。
①ホーム画面で「設定」を開く
ホーム画面を左右にスワイプして歯車の形をした設定アイコンを探しタップします。
②「プライバシーとセキュリティ」をタップ
設定アプリを開いたら画面を下にスクロールしてプライバシーとセキュリティを探します。その項目が見つかったらそっとタップしてください。
設定画面に検索アイコンが表示されている場合は、上部の検索バーにプライバシーと入力するとすぐに見つかります。
③「位置情報サービス」をオンにする
画面上部にある「位置情報サービス」の項目までスクロールして見つけます。
スイッチをタップして緑色のオン状態にします。すると下にアプリごとの設定が表示されるようになります。
位置情報を常にオンにするとバッテリー消費が早まる場合があるので必要なアプリだけオンにするのがおすすめです。
④アプリ名を選んで許可レベルを決める
位置情報一覧から許可設定を変更したいアプリをタップします。
「許可しない」「使用中のみ許可」「常に許可」「次回確認」のいずれかを選んでタップします。普段は使用中のみ許可にしておくとバッテリー消費とプライバシー保護のバランスが良いです。
常に許可を選ぶとバックグラウンドで位置情報を取得し続けます。マップアプリ以外ではバッテリー消費が増えるので注意してください。
⑤変更後のアイコン表示を確認する
ホーム画面に戻って、アイコンが更新されているかを見てください。
もし古いアイコンが残っているときは、画面を上下にスワイプしてリフレッシュすると反映されることがあります。
それでも変わらない場合は、デバイスをロック→解除するか、一度アプリを完全に閉じてから再起動するとアイコンが切り替わりやすいです。
一括で位置情報をオフにしてバッテリーを守りたいとき

外出中に長時間移動するときは、位置情報をまとめてオフにするとバッテリーの減りがゆるやかになります。設定アプリでプライバシーとセキュリティ→「位置情報サービス」のスイッチを一度オフにするだけなので、アプリごとの調整をしなくて済むのがうれしいポイントです。
①コントロールセンターを開く
Face ID搭載モデルは画面右上端から下にスワイプ。Touch ID搭載モデルは画面下端から上にスワイプしてください。コントロールセンターがすっと表示されます。
最初はゆっくり操作して、スワイプの感覚に慣れておくと次からサクサク開けるようになります。
スワイプは画面端の認識範囲が狭いので、端から滑らせるように操作すると反応しやすいです。
②「位置情報」アイコンを長押し
画面右上のピンマークになっている位置情報アイコンに指をのせてゆっくり長押ししてください。数秒たつとポップアップメニューが表示され、どのアプリが位置情報を使っているかや許可レベルをすばやく確認できます。
③「オフ」を選んで節電モードに切り替え
設定画面で対象アプリをタップし、位置情報をオフに切り替えます。これで無駄なバックグラウンド処理が止まり、節電効果が得られます。
位置情報をオフにするとナビや天気予報などの機能が一部使えなくなるので、必要なときだけ再度オンに戻してください。
位置情報を活かしてもっと便利になるアイデア集

日常のちょっとした動きをもっと便利にする応用アイデアを紹介します。
応用アイデア | 便利なポイント |
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位置情報付き写真で思い出管理 | いつどこで撮ったかが自動で記録され、一覧で振り返りやすくなります。 |
近くの無料Wi-Fiスポット検索 | 移動中でも安全な通信環境をサクッと見つけられます。 |
ランニングルートの記録とシェア | お気に入りルートを保存して友達と共有すれば一緒に楽しめます。 |
家族や友人とのリアルタイム共有 | 待ち合わせや子どもの見守りが手軽にできて安心感がアップします。 |
写真アプリで旅のルートを振り返る

旅先で撮った写真が地図上に散りばめられているのを見ると、歩いた道や立ち寄ったスポットの順番が自然に思い出されます。写真アプリのマップ機能を使うと、GPS付きの写真が地図上にピンで表示されるので、どこで何を撮影したかがひと目でわかります。
あとから友だちに「こんなルートで回ったよ」とスクリーンショットを見せたり、自分だけの旅プラン集として眺めたりすると、次の旅行アイデアがどんどん湧いてきます。思い出の振り返りだけでなく、次の旅へのヒントにもなる楽しい機能です。
写真タブで「思い出」を開き地図をタップ
画面下の「写真」タブを開いたら、画面上部に並ぶ「思い出」をタップしてください。
見たい思い出を選ぶと自動再生が始まります。再生画面の左上にある地図アイコンをタップすると、その思い出の撮影場所を地図上に表示できます。
旅の日付を選んでルートを確認
ホーム画面やAppライブラリからGoogleマップを起動してください。
画面下の[保存済み]をタップし、上部の[タイムライン]を選んでください。
画面上部のカレンダーアイコンか日付表示をタップして、旅したい日付をタップで選択してください。
選んだ日付の移動ルートが地図上に色付きで表示されます。経由地や停車時間などもチェックしましょう。
探す機能で置き忘れトラブルを防ぐ

iOS17からは「探す」アプリがさらに便利になり、iPhoneだけでなくAirTagを付けた鍵やバッグの居場所もサクッとマップ表示できます。
置き忘れ防止には離れたときの通知が役立ちます。移動中にAirTag付きアイテムとiPhoneの距離が離れるとアラートでお知らせしてくれるので、カフェや電車での置き忘れを未然にキャッチできます。
さらにエンジニア的な小ワザとして、家族や友達と位置情報を共有しておくと、万一のときにお互いのデバイスをサポートし合えて安心感が高まります。
この機能があれば、外出先での置き忘れトラブルをグッと減らせるので、ちょっとした安心感をプラスしたい人に特におすすめです。
「探す」を開きデバイスを選択
ホーム画面で探すアイコン(緑と青のコンパス)をタップします。Spotlight検索で「探す」と入力するとすぐ見つかります。
下部メニューの「デバイス」をタップすると、Apple ID登録のiPhoneやAirPodsなどが一覧表示されます。位置を確認したいデバイス名を選ぶと地図上で場所がわかります。
「サウンド再生」やルート案内を試す
「探す」アプリを開いて、共有中のデバイス一覧から対象を選びます。画面下の「サウンドを再生」をタップすると端末が鳴り、位置情報が正しく届いているかすぐに確認できます。
同じ画面の「ルート」をタップするとマップが起動して自分の現在地からデバイスまでの道順を表示します。徒歩や車、公共交通機関の切り替えもできるので、実際の経路を手軽に確認できます。
ショートカットで自動的に位置情報を切り替える

iPhoneに最初から入っているショートカットアプリを使うと、あらかじめ決めた時間や場所に合わせて位置情報の設定を自動で切り替えられます。たとえば自宅についたらオフにしてプライバシーを守り、外出時にオンにして地図アプリをすぐ呼び出せるようにするなど、手を動かさずに切り替わるのがうれしいポイントです。ちょっとしたひと手間が省けるうえにバッテリーの節約にも役立ちます。
「ショートカット」アプリで新規オートメーションを作成
ホーム画面かAppライブラリから「ショートカット」アプリをタップして起動します。
画面下部のオートメーションアイコンをタップします。
画面右上の「+」をタップし、表示されたメニューから「個人用オートメーションを作成」を選びます。
場所条件を選び「位置情報サービス」をオンオフ
設定アプリを開いたら「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」→対象のアプリ名をタップします。
「位置情報サービス」をオンにしてから、下部にある「許可しない」「使用中のみ許可」「常に許可」の中から好きな項目を選びます。
さらに「正確な位置情報」をオンにすれば、ピンポイントで場所を共有できます。
「常に許可」にするとバッテリー消費が増えることがあります。必要に応じて使い分けましょう。
よくある質問

- 位置情報を共有するとバッテリーはどれくらい減りますか?
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位置情報サービスは必要なときだけGPSを使うので、常時ONでも驚くほど減りません。ただしナビアプリのように長時間動作させるときは、こまめに終了すると安心です。
- 位置情報の共有をやめたいときはどうすればいいですか?
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「設定」>「プライバシー/セキュリティ」>「位置情報サービス」>「共有したいアプリ」から「許可しない」を選ぶだけです。数タップで操作できるので気軽に切り替えられます。
- 特定のアプリだけ位置情報を使いたいときは?
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同じく「位置情報サービス」画面でアプリごとに「使用中のみ許可」か「一度だけ許可」を選べます。個人的には「一度だけ許可」で使い捨て感覚にするとプライバシー面で安心できました。
- 過去の移動履歴をあとで見られますか?
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「システムサービス」の「重要な位置情報」をONにすると、よく訪れる場所の履歴を確認できます。秘密に見られたくない場合はここをOFFにしておくとプライベートが守れます。
位置情報を許可すると電池は減る?
位置情報を許可すると、GPSやWi-Fiが位置を取得するために動くので微量ながら電池の消費が増えます。ただし最新のiPhoneはチップがとても省エネ設計なので、普段使いで大きく減ることはほとんどありません。
もしバッテリーをもっと温存したいときは“使用中のみ”を選ぶと、アプリを開いている間だけ位置情報がオンになります。バックグラウンドで常に動かさないぶん、電池への負担をぐっと抑えられます。
常に許可とApp使用中のみ許可の違いは?
位置情報の許可は「常に許可」と「App使用中のみ許可」の2つに分かれる。
常に許可にするとアプリが裏で動いている間も場所を記録できる。たとえば出発地と到着地を通知で追いたい時やジオフェンス(特定の場所に入ったら知らせる機能)を活用したい時に便利だ。
App使用中のみ許可だとアプリを開いている間だけ位置情報を受け取る。バッテリーを節約しつつ、今まさに地図やナビを見ながら案内を受けたい場面にピッタリだ。
エンジニアの視点で見ると裏で動く時間が長いほど端末の負荷やバッテリー消費が増えやすい。そのため常に位置情報が必要ない場合はApp使用中のみ許可を選ぶ方が安心だ。
位置情報をオフにすると地図は使えない?
位置情報オフにしても、マップアプリは普通に使えます。ただし現在地の青い点が表示されないため、自分の位置をリアルタイムで追えなくなります。
経路検索も問題なくできますが、「出発地」を手動で入力する必要があります。郵便番号や施設名を検索すれば、目的地までのルートを案内してくれます。
位置情報をオフにすることで、バッテリーの節約やプライバシー保護に役立ちます。アプリごとに精度の設定を切り替えしておおよその位置だけ共有する方法もあるので、使い分けると便利です。
共有アルバムに位置情報は残る?
- 共有アルバムに位置情報は残る?
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手軽に共有してもらうために、iCloud共有アルバムでは元の写真から位置情報(GPS座標を含むExifデータ)が自動で削除されます。実際に友だちに写真を見せたとき、地図表示や撮影場所の詳細は見られない状態でした。もし撮影場所を伝えたいときは、コメント欄にテキストで場所を書き込むか、AirDropで元データを直接送るのがおすすめです。
海外旅行中はどう設定するのが安心?
海外旅行先で位置情報をオンにしたままにしておくと、思わぬローミング料が発生する心配があります。
まず試してほしいのは、アプリごとに位置情報をこのAppの使用中のみに制限する方法です。マップや翻訳アプリだけ許可すれば、バックグラウンドでの無駄な通信を抑えつつ、必要なタイミングで正確な位置を取得できます。
さらに機内モードをオンにしてからWi-Fiを有効にすると、SIM回線のローミングを回避しながらWi-Fi位置情報は使い続けられます。ホテルやカフェのネットワークにつないでおけば、オフラインでも地図アプリが賢く現在地を示してくれます。
エンジニア目線のちょっとしたコツとして、出発前に行き先のオフラインマップをダウンロードしておくと、旅先でのデータ使用量を大幅にカットできて安心です。
まとめ

位置情報を安心して使うためには、まず「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「位置情報サービス」で必要なアプリだけをオンにしましょう。
アプリごとに「使用中のみ許可」や「一度だけ許可」、さらに「正確な位置情報をオフ」に切り替えると、プライバシーを守りながら便利機能を利用できます。
必要ないときは位置情報サービスをまとめてオフにしたり、常に許可が必要なアプリだけ許可するなど細かく調整すると安心です。
こうして設定を見直せば、ナビアプリの現在地表示や近くのお店検索、位置連動の通知などを気兼ねなく楽しめます。
安心と便利を両立させて、最新OSの位置情報機能を思いきり活用しましょう。