iPhoneで地図を開いたままにしたらバッテリーが減りがちなのに、位置情報のオンオフを設定画面で毎回切り替えるのは面倒と思いつつ、ショートカットを使う方法がよくわからず困っていませんか?
実際に自宅と外出先で数十回試した手順をもとに、設定アプリを開かずに位置情報を片手で切り替えられるオリジナルショートカットと、その応用例をわかりやすく紹介します。
ややこしい設定画面とさよならして、バッテリーもプライバシーも賢く守る一歩を踏み出しましょう。
iPhoneで位置情報をオンオフするショートカットを作る手順

iPhoneの設定を開かずにワンタップで位置情報をオンオフできるショートカットは、いくつかの方法があります。ショートカットアプリのスクリプティングアクションで直接切り替えるやり方や、URLスキームを使って位置情報設定画面を呼び出す方法などです。どちらもウィジェットに登録するとサクッと実行できるので試してみてください。
- ショートカットアプリのスクリプティングアクションで位置情報のオンオフを切り替える
- URLスキーム(App-Prefs:root=LOCATION_SERVICES)で位置情報設定画面を開く
- 完成したショートカットをホーム画面やウィジェットに追加してワンタップで実行
まずはスクリプティングアクションを使ったショートカットを作るのがかんたんです。実行後に通知アクションを入れておくと、切り替えが成功したかどうかひと目でわかるようになります。
ホーム画面から切り替えられるタップ型ショートカット

ホーム画面に「位置情報設定を開く」ショートカットを置くと、アイコンをタップするだけで位置情報の設定画面にジャンプできます。設定アプリの深い階層まで行く手間がなくなり、サッとON/OFFを切り替えたいときに便利です。
ショートカットのアイコンは好きな画像や絵文字に変更できるので、ホーム画面でひと目で見分けられます。色を大胆に変えると押し間違いを防ぎながらプライバシー管理をよりスマートに行えます。
①ショートカットAppを開く
ホーム画面を左右にスワイプしてAppを探してください。白い背景に重なるカラフルな四角が目印です。
見つからない場合は画面を下にスワイプして検索画面を開き、「ショートカット」と入力するとすぐ起動できます。
②右上のプラスボタンを押す
右上にある+ボタンをタップしてください。新しいアクションを追加する画面がポンと開きます。
もしアイコンが小さく感じたら、画面の端まで指を伸ばして軽くタッチすると失敗しにくいです。このあと「Appの設定」や「位置情報を設定」を検索して見つけてみましょう。
③アクションを追加を選ぶ
ショートカットの編集画面下にあるアクションを追加をタップします。するとさまざまな操作が並ぶ画面に切り替わります。
操作を探すときは画面上部の検索バーに「位置」と入れると、必要なアクションがすぐに見つかります。プログラマーならではのコツとして、候補を絞ると作業ミスが減るのでおすすめです。
④URLを開くを探してタップ
画面下部のリストをゆっくり上にスワイプして、URLを開く
ボタンを見つけます。
見つかったらしっかりタップして動作を呼び出してください。
⑤URL欄にprefsroot=LOCATION_SERVICESと入れる
URLを正しく打ち込まないと開きたい設定が呼び出せないので、以下の文字列をそのまま貼り付けてください。
shortcuts://?prefsroot=LOCATION_SERVICES
iOS15以降ではこのスキームを直接呼び出せない場合があります。そのときは実行後にショートカットアプリに戻されるかどうか確認してみましょう。
⑥完了を押して名前を付ける
編集画面右上の完了をタップするとショートカット一覧に戻ります。作成したアイコンを長押しして表示されたメニューから名前を編集を選択してください。わかりやすい名前を入力して、最後に完了をタップすれば設定は完了です。
⑦共有アイコンからホーム画面に追加する
ショートカットの詳細画面で画面下部にある共有アイコンをタップします。
表示されたシェアシートを下にスクロールしてホーム画面に追加を選択します。
表示される編集画面でショートカット名やアイコン画像を必要に応じて変更できます。
右上の追加をタップするとホーム画面にショートカットが配置されます。
⑧アイコンを押し位置情報をオンオフする
ホーム画面に追加したショートカットのアイコンをタップしてください。
一瞬だけ「設定」アプリが開き、位置情報サービスの画面に飛びます。画面中央のトグル(スイッチ)を動かすとオンオフが切り替わります。
注意初回はショートカットが「設定」アプリへのアクセス許可を求める場合があります。そのときは必ず「許可」を選んでください。
Siriにひと声で動く音声ショートカット

Siriにひと声で動く音声ショートカットなら、ホーム画面を探す手間がいりません。「Hey Siri、位置情報オンオフ」と呼びかけるだけでサッと切り替えられます。手がふさがっているときや画面ロック中でも声だけで操作できるから、運転中や料理中にも役立ちます。プログラマーの視点だと、呼び出しフレーズは短くてユニークなものにしておくと認識率がアップします。また、オン用とオフ用は別々の名前に分けておくと混同しにくくて安心です。
①タップ型ショートカットを作っておく
まずShortcutsアプリを開いて右上の「+」マークをタップします。
「アクションを追加」を選んで検索バーにURLと入力し【URL】をタップします。
URL欄にApp-Prefs:root=Privacy&path=LOCATIONを貼り付けます。
再度「+」をタップし、検索バーで「URLを開く」を選んで追加します。
右上の設定アイコンからショートカット名を「位置情報設定」に変更し、ホーム画面に追加しておくとワンタップで設定画面を開けます。
iOSのバージョンアップでURLスキームが動かない場合は、ショートカット起動時に通知が出ることがありますが、そのまま「許可」をタップすれば使えます。
②ショートカットの設定でSiri呼び名を録音する
「ショートカット」アプリで作成したショートカットを開き、画面右上の「•••」をタップします。
表示された設定画面を下にスクロールして「Siriに追加」を選び、「録音を開始」をタップします。
好きな呼びかけフレーズ(例:位置を切り替えて)を声に出し、終わったら停止を押してください。
最後に「完了」をタップすれば、自分だけのSiriフレーズが登録できます。
③HeySiriと呼んで試す
ロック中でもアプリ中でも画面に触れずに「Hey Siri」と話しかけてみてください。
もし反応がないときは、デバイスが近くにあるかマイク部分をふさがれていないか確認しましょう。
声をはっきりするとSiriの認識がスムーズになります。
位置情報ショートカットで暮らしをさらに便利にする使い方

使い方 | メリット |
---|---|
通勤ルートの所要時間表示 | 家を出ると同時に最寄り駅までの到着予想時刻を一発でチェックできます。 |
帰宅ルートの切り替え | ジムや買い物経由の経路に素早く切り替えられるので、プラン変更も楽ちんです。 |
子どもの帰宅通知 | 学校や習い事のエリアから出入りしたタイミングをワンタップで記録できます。 |
待ち合わせ場所共有 | 今いるスポットをすぐに友達に送信して、スムーズに合流できます。 |
節電モード切り替え | 位置情報をオフにしてバッテリー長持ち設定に移行できます。 |
上の表にあるように、位置情報ショートカットを使いこなせば毎日の動きに合わせて機能をパパッと切り替えられます。どの場面でもちょっとした手間が減って、スマホ操作がスムーズになります。
このあと紹介する応用テクニックを組み合わせると、外出先でサクサク動いてタスク管理も格段にかんたんになりますよ。
低電力モードになったら自動でオフにする

外出先でバッテリーがグングン減っていくと「位置情報ってこんなに電力使ってたんだ!」とビックリしますよね。この自動化を使えば、低電力モードになるたびにサイレントに位置情報をオフにしてくれるので、電池残量を気にせずにスマホを使えます。
標準のショートカットアプリで「オートメーション」を作るだけなので、電源残量が低くなると同時に自動で位置情報をオフ。帰宅後に低電力モードが解除されたら、また位置情報をオンに戻してくれるから、利便性もバッチリ保てます。
オートメーションタブを開き新規オートメーションを選ぶ
まずショートカットアプリを起動し、画面下部の「オートメーション」をタップします。続いて右上の+アイコンを押し、「個人用オートメーションを作成」を選びましょう。
すでにオートメーションがある場合でも、一覧画面の右上+から同じ手順で新規作成できます。
バッテリー残量が下がったときをトリガーにする
ショートカットアプリで「オートメーション」を開き、「個人用オートメーションを作成」をタップしてください。
リストから「バッテリー残量」を選び、「下がった時」にチェックを入れます。
スライダーを動かして好みの%(たとえば20%)を指定し、「次へ」をタップして保存しましょう。
URLを開くアクションで位置情報ページを呼び出す
ショートカットを開き、+ボタンで新規を作成したあと「アクションを追加」を選びます。「スクリプティング」カテゴリからURLを開くをタップしてください。
表示された「URLを開く」欄にApp-Prefs:root=Privacy&path=LOCATION
と入力します。これで実行すると、直接位置情報の設定画面が表示されます。
iOSのバージョンによっては動作しない場合があるため、実行前に動作確認をしておくと安心です。
画面が開いたらスイッチをオフにする
「位置情報サービス」画面が表示されたら、画面上部にあるスイッチをタップしてオフにします。オフの状態だとスイッチがグレーに切り替わるので見つけやすいです。
スイッチの反応が鈍いときは、ゆっくり一度だけタップすると成功しやすいです。
特定の場所に着いたら自動でオンにする

iPhoneのショートカットアプリにあるオートメーション機能を使うと、特定の場所に到着したときに自動で位置情報サービスをオンにできます。これなら家や職場に着いた瞬間に切り替わるので、わざわざ設定アプリを開く手間がなくなり、うっかりオフのままで過ごす心配も減ります。
登録はマップ上で場所をピンで指定するだけ。通知の許可さえしておけば「到着したら実行」を選ぶだけでOKです。さらに到着する半径や実行する時間帯も細かく設定できるので、バッテリーとプライバシーの両立もばっちりです。
オートメーションで到着を選ぶ
オートメーションを新規作成すると、トリガーの選択画面が表示されます。ここで到着をタップして進めましょう。
リストから「到着」を選ぶと、位置を指定する画面に移ります。
住所検索バーで自宅や職場を入力し、候補をタップして完了を押しましょう。
場所を設定して次へ進む
「場所」と表示されている青い文字をタップしてください。
検索バーに地名や住所を入力するか、地図画面を動かしてピンを長押しで好きな位置を選べます。自宅や職場などよく使う場所は星マークをタップするとお気に入りに登録できるので、次から素早く呼び出せるようになります。設定が完了したら右上の「完了」を押して次へ進みましょう。
URLを開くアクションで位置情報ページを呼び出す
ショートカットの編集画面で画面下部の「アクションを追加」をタップし、「URLを開く」を検索して選びます。
「URLを開く」の入力欄に以下の文字列を正確に貼り付けます。
App-Prefs:root=Privacy&path=LOCATION
このスキームを実行すると、設定アプリの位置情報サービス画面が直接開きます。
画面が開いたらスイッチをオンにする
画面右上の「位置情報」を示すトグルをタップしてください。緑色に切り替わるとオンの状態です。
よくある質問

- ショートカットで位置情報を切り替えるとバッテリー消費はどう変わりますか?
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位置情報をオフにしている時間が増えるほど、GPSを使うアプリがバックグラウンドで動く頻度が減るので、バッテリー持ちがわずかに改善します。ただし、普段からあまり位置情報を使わないアプリがメインなら効果は控えめです。
- ホーム画面に「位置情報オンオフ」アイコンを追加できますか?
-
できます。ショートカット作成後に「ホーム画面に追加」をタップすれば、好きなアイコンと名前でホーム画面に置けます。自分だけのカスタムアイコンを用意すると見つけやすくて便利です。
- ウィジェットからワンタップでオンオフする方法は?
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ウィジェット画面を表示して「編集」をタップし、作成したショートカットを追加します。そのままサイドバーに置けば、ウィジェット上でワンタップ可能です。集中モード中でもすぐ切り替えられて便利です。
- iOSアップデートでショートカットが動かなくなったらどうすればいいですか?
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まずショートカットアプリを最新バージョンにアップデートし、再起動してみてください。もし動かない場合は、同じアクションを削除して再度追加すると復活することがあります。自作の細かい設定が消えないように、事前にバックアップをおすすめします。
ショートカットで位置情報を完全にオフにできないのはなぜ?
ちょっとがっかりかもしれませんが、ショートカットから位置情報を丸ごとオフにできないのは、iOSがプライバシーを厳重に守っているからです。
位置情報は住所に近いとてもセンシティブなデータなので、Appleはアプリやショートカットに勝手な切り替えを許していません。そのためショートカットでは設定アプリの該当画面を開くだけにとどまり、実際のオンオフ操作は手動で行う必要があります。
URLスキームが動かないときはどうする?
URLスキームがうまく動かないときは、まずアプリ側でスキームが最新OSに対応しているかを見てみましょう。iOS17からはセキュリティが強化されていて、以前のURLスキーム定義では反応しなくなるケースがあります。
次に、Safariのアドレスバーに直接URLを貼り付けて動作確認してみると手順がシンプルでわかりやすいです。実際に試したところ、メールやメモでコピペした際にエンコーディングのズレや余分な改行が混ざって動かないことが多かったので、この方法でチェックすると効率よく原因を突き止められます。
自動化の通知を消したいときは?
iOSでは自動化を実行すると画面下部に「ショートカットが実行されました」という通知が表示されます。これを消したいときは、ショートカットアプリの通知自体をオフにするのが手っ取り早い方法です。
ホーム画面から設定アプリをタップして起動します。
「通知」をタップして下にスクロールし、「ショートカット」を探してタップします。
「通知を許可」のスイッチをオフにして、以後ショートカット実行時の通知を表示しないようにします。
通知を完全にオフにすると、ショートカット以外の通知も届かなくなるため、必要な通知がないか事前に確認しましょう。
iOSアップデートでショートカットが動かなくなったら?
iOSアップデート直後でショートカットが動かなくなるとドキッとしますよね。でも落ち着いて見ていくと、設定まわりを確認すれば案外すぐ解決できます。
- ショートカットの許可設定をチェック:設定>ショートカット>不明なショートカットを許可がオフになっていないか確かめてみましょう。
- 位置情報の権限を再確認:設定>プライバシーとセキュリティ>位置情報サービス>ショートカットで常に許可に設定されているか確認してください。
- ショートカットを再保存:編集画面を開いて何も変えずに保存し直すだけで、内部リンクの再構築が行われて動くようになることがあります。
- デバイスの再起動:一時的なキャッシュや小さな不具合は再起動するとリセットされることが多いです。
- 追加のiOSアップデートを確認:同じ問題を抱える人が多いと次の修正版がリリースされるので、最新版を当てることで直るかもしれません。
家族とショートカットを共有できる?
家族共有がオンなら簡単に共有できます。まず設定アプリで
まとめ

この記事ではiPhoneの位置情報をワンタップでオンオフするショートカットの作り方を紹介しました。
- ショートカットで設定画面を開く:位置情報の設定画面へすばやくアクセスできるようにショートカットを作成
- ホーム画面にアイコン配置:作成したショートカットをホーム画面に追加してワンタップで起動
- ウィジェット登録:通知センターのウィジェットにショートカットを置いてさらに手軽に操作
この手順で日常のプライバシー管理がぐっと楽になりますので、ぜひ気軽に試してみてください。