iPhone8を手に取ったのにクイックスタートがどうしてもできないと戸惑っていませんか?
実際に同じ場面でつまずいた経験から、Wi-Fi設定の見直しや有線転送の裏ワザ、iCloudバックアップの最短復元など、画面の案内だけではわかりにくい工程を一歩ずつ写真付きでかみくだいてお伝えします。
手元の端末を準備しつつ読み進めれば、数分後には連絡先もアプリも前のまま使い始められます。肩の力を抜いて、この先のガイドに沿って次のステップへ進んでみてください。
クイックスタートができないときにゆっくり試してほしい準備と手順

クイックスタートでつまずくと、心が折れそうになりますよね。でもあわてずに、ゆっくり一歩ずつ確かめてみましょう。ここではすぐに試せる準備と手順をまとめています。
- 両端末を再起動:設定の小さな不具合を一掃するために、それぞれ電源をオフ→オンしてみましょう。
- BluetoothとWi-Fiをオンに:クイックスタートは無線でやりとりするので、両方とも有効になっているかチェックしてください。
- 近づけて配置:背面同士が離れすぎると通信が不安定になります。ぴったり重ねるイメージで。
- 有線接続の切り札:ライトニングケーブル+カメラアダプタを使えば直接データ移行できることもあります。
- OSバージョンを最新に:アップデートで通信周りのバグが直っている場合があるので、最新iOSにアップデートしましょう。
- 日付と時刻を自動設定:認証のずれを防ぐために、自動設定がオンになっているか確認してください。
- 不要なBluetooth機器をオフ:近くでペアリング待ちのイヤホンやキーボードがあると混線することがあります。
Wi-Fiを整えてもう一度クイックスタートを試す

クイックスタートを成功させるには安定したWi-Fi環境が欠かせません。家の中のどこかで電波が弱いとデータ移行が途中で止まったり待ち時間が長くなったりします。安心してもう一度試すためにWi-Fiまわりをひと工夫してみましょう。
- 接続が安定してクイックスタートの失敗を減らせる
- データ転送がスムーズになり待ち時間を短縮できる
- 中断が少なく焦らず作業を進められる
ルーターの再起動やiPhoneをルーターの近くに移動するだけでも効果があります。次の手順でぜひ試してみてください。
①今までのiPhoneとiPhone8を最新iOSにアップデートする
アップデートには安定したインターネット接続と十分な電池残量が必要です。Wi-Fiネットワークに接続して、充電器やモバイルバッテリーに差し込んでおきましょう。
設定アプリを開いて「一般」>「ソフトウェア・アップデート」に進みます。最新バージョンが表示されたら「ダウンロードしてインストール」をタップしてください。
iPhone8を同じWi-Fiと電源につなぎ、設定アプリからソフトウェア・アップデートを実行します。両方の端末が同じiOSバージョンになれば準備完了です。
②両方の端末を同じWi-Fiに接続し直す
新旧のiPhoneで設定アプリを開いてWi-Fiに進み、一覧から同じSSIDをタップして接続してください。
パスワードを求められたら、正確に入力してログインを完了させましょう。もし接続に失敗する場合は、一度Wi-Fiをオフにしてから再度オンにすると安定します。
注意点:公共Wi-Fiやゲスト用ネットワークでは制限がかかりやすく、接続が不安定になります。家庭用ルーターのネットワークを利用すると安心です。
③Bluetoothをオンにして二台を近づける
ホーム画面から設定アプリを開き、Bluetoothをタップしてスイッチをオンにします。
新しいiPhoneでも同じ手順でBluetoothをオンにしてください。
Bluetooth接続が安定するように、二台をお互いから20cm以内に近づけます。
両方のiPhoneがロック解除された状態か確認してください。
④画面に出る青い雲模様を読み取ってクイックスタートを続ける

新しいiPhoneの画面に出ている青い雲模様を、古いiPhoneのカメラに収まるようにゆっくり近づけてください。
画面の反射を抑えるため、光が強く当たらない場所を選ぶと読み取りがスムーズです。
カメラ枠が雲模様全体を捉えたら、画面の案内に従って指を離し、そのまま待ちます。
「完了しました」と表示されたら、クイックスタートの次の設定画面に進めます。
画面が暗すぎたり反射が強いと読み取りにくくなるので、周囲の明るさを調整してみてください。
有線接続でデータを移す手堅いやりかた

有線接続ならWi-Fiの混雑を気にせず、安定してデータを移せます。Lightningケーブル(またはUSB-Cケーブル)でパソコンとiPhoneをつなぐだけなので、手順もシンプルです。
- 安定した転送速度:大容量の写真や動画もスムーズに移動できる。
- ネット不要:Wi-Fiやモバイル通信がない場所でも使える。
- 充電しながら実行:ケーブル経由で電源供給ができるからバッテリー残量を気にしなくていい。
macOS Catalina以降はFinder、Windowsは最新のiTunesを開くだけで案内が表示されます。初めてでも画面の指示に沿って進めれば迷いません。
①LightningケーブルとUSB-カメラアダプタを用意する
iPhoneとパソコンをつなぐApple純正のLightningケーブル(データ転送対応)があると安心です。古い充電専用ケーブルは写真を移せないことがあるので、MFi認証済みのケーブルを選びましょう。合わせてUSB-カメラアダプタはApple純正のLightning-USBカメラアダプタを用意すると接続トラブルが減ります。
注意点:純正以外のアダプタは動作保証がないので写真が認識されない場合があります。
②二台をケーブルでつないで電源を差す
両端がLightningコネクタのMFi認証済み純正ケーブルを使います。
古いiPhoneと新しいiPhoneのLightningポートをケーブルでしっかりつなぎます。
ケーブルの片方を両機に渡したまま、もう片方をUSB-C充電アダプタに差し込みます。
ケーブルが古かったり純正でなかったりすると接触不良で中断することがあります。
③新しいiPhone8の画面で有線転送を選ぶ

Lightning–USB3カメラアダプタとライトニングケーブルを用意します。
アダプタのUSB端子に古いiPhone用ケーブルを挿し、もう片方を新しいiPhone8のライトニング端子に差し込みます。
画面に「iPhoneから転送」「有線転送」のオプションが表示されたら有線転送をタップします。
④転送完了までケーブルを抜かずに待つ
新しいiPhoneの画面に表示される進捗バーが最後まで動き切るまで、ライトニングケーブルを絶対に抜かないでください。途中で外すとデータが不完全になり、アプリや写真が欠ける原因になります。
長めに時間がかかる場合は、両方の端末を電源アダプタにつないでおくと安心です。バッテリー残量が低いと転送が途中で止まりやすくなります。
スリープで止まらないように、設定アプリ→画面表示と明るさ→自動ロックを「しない」にして、画面が消えないようにしておくとスムーズに進みます。
転送が完了する前にケーブルを抜くと再度やり直しが必要になりますので、完了表示を必ず確認してください。
iCloudバックアップから始める安心ルート

iCloudバックアップから引き継ぐ方法は、ケーブル接続なしでサクッと準備できるのがうれしいポイントです。最新OS/端末バージョンにも対応しているので、Wi-Fi環境さえあれば安心してデータを戻せます。
特にパソコンを使わずに新しいiPhoneをすぐに使い始めたいときや、出先で手軽に移行したいときにピッタリです。ホーム画面の並びやアプリ設定がそのまま再現されるので、まるで前のiPhoneがそのまま戻ってきたかのように感じられます。
- ケーブル不要で手軽にスタート
- Wi-Fiを使ってまとめて復元
- 設定やアプリ配置をまるごと再現
①今までのiPhoneでiCloudバックアップを作成する
まずは今使っているiPhoneでデータをまるごと保存するためにiCloudバックアップを作成します。連絡先や写真がしっかり残るので安心です。
安定したWi-Fiに接続しておきます。モバイル通信では大きなデータが保存できないことがあります。
ホーム画面から設定をタップして開きます。画面上部にある自分の名前(Apple ID)を選んでください。
「iCloud」を選び、「iCloudバックアップ」をタップしてスイッチを緑色にします。
「今すぐバックアップを作成」をタップすると、最新のデータがiCloudに保存されます。
必ずiPhoneを充電器につないだ状態で行うと途中で停止しにくくなります。
②iPhone8を初期化画面まで戻す

iPhone8を初期化画面まで戻すには設定アプリから進めます。はじめにWi-Fiにつないで充電残量が十分あることをチェックしましょう。
ホーム画面の歯車アイコンをタップして設定アプリを起動します。
設定画面を下にスクロールして一般を選びます。
画面をさらに下げると出てくる転送またはiPhoneをリセットをタップします。
すべてのコンテンツと設定を消去をタップして画面の案内に従います。
初期化するとiPhone8内のデータがすべて消えるので、あらかじめバックアップを必ず取ってください。
③“iCloudバックアップから復元”を選ぶ

アプリとデータ画面でiCloudバックアップから復元を選びます。
AppleIDとパスワードを入力してサインインします。
リストから使用容量と日時を見て最適なバックアップを選びます。
④AppleIDでサインインし復元が終わるまでWi-Fiに繋げておく
画面の案内に従い、AppleIDとパスワードを入力してサインインします。サインイン後、バックアップからの復元が始まります。
復元中はしばらく時間がかかることがあります。そのあいだ機内モードはオフにし、電波が安定したWi-Fiに接続したままで待ちましょう。
復元中に通信が途切れると途中からやり直しになることがあるので、できるだけ安定した回線を選びましょう。
クイックスタート以外にも広がるデータ移行のコツ

「クイックスタートだけじゃちょっと物足りないな」と感じる場合に役立つ、さらに広がるデータ移行のワザをまとめました。
コツ | こんなときに役立つ |
---|---|
iCloudバックアップの選択復元 | 写真だけ/メールだけなど必要なカテゴリだけ移したいとき |
USBケーブル経由のFinder移行 | 大容量の音楽やアプリを中断なくまとめて引っ越したいとき |
Airdropで写真動画を素早く共有 | スマホ同士で手軽にアルバムだけ手動で送りたいとき |
クラウドサービスの併用 | GoogleドライブやDropboxで書類やPDFを別途バックアップしたいとき |
それぞれの方法を組み合わせると、自分にぴったりの移行プランが作れます。まずは小さなデータから試して、安心感を持って大きな移行にもチャレンジしてみましょう。
終わったあとに今までのiPhoneを家族用にリセットする

古いiPhoneを家族用に受け渡すときは、個人データをしっかり消してあげると安心です。サインイン情報や写真が残っていると、プライバシー面で心配になることもあります。
リセットすると工場出荷時の状態に戻るので、新しく使う家族もすっきりスタートできます。面倒に思えるかもしれませんが、設定アプリからほんの数タップで完了するので気軽に試してください。
リセット前に必ずバックアップを取っておかないと、大事な写真やメッセージが消えてしまいます。
設定アプリで“すべてのコンテンツと設定を消去”を実行する
ホーム画面から設定
をタップして開きます。歯車アイコンを見つけてください。
設定画面を下にスクロールし一般
をタップします。メニューの真ん中あたりにあります。
画面を一番下までスクロールし転送またはiPhoneをリセット
をタップします。リセット項目です。
すべてのコンテンツと設定を消去
をタップします。色が赤いので見つけやすいです。
画面ロック用のパスコードを求められたら入力します。忘れた場合は画面の案内に従って進んでください。
最終確認のメッセージが表示されたらiPhoneを消去
をタップして進みます。完了するまで画面を触らず待ってください。
消去するとすべてのデータが消えます。必ず事前にiCloudやPCでバックアップをとってください。
新しいiPhone8のホーム画面をまとめて整理する技

手元のiPhone8をはじめて手にしたとき、アプリがバラバラに並んで困った経験はありませんか?じつはホーム画面のアイコンは一度にまとめて移動できるんです。
まずアイコンを長押しして揺れ始めたら、ひとつのアイコンを軽くスライドしながら他のアイコンに重ねると複数選択状態になります。このまま画面端までドラッグすれば、新規ページを自動で作成して一気にお引っ越しが完了。フォルダを作りたいときは重ねるだけでOK。これで面倒な並べ替え作業がずっとラクになります。
さらにAppライブラリも活用すると、カテゴリごとに自動整理してくれるので、よく使うアプリだけホーム画面に置いておくとスッキリします。ピンチ操作で全ページを俯瞰しながら、必要なページだけを残せば、一段と使いやすくなりますよ。
空きスペースを長押ししてアプリを一気にフォルダにドラッグする

ホーム画面の何もない場所を数秒間長押しして、アイコンがプルプル振動し始めるまで待ちます。そのまま指を離さずに、フォルダにまとめたいアプリをひとつずつタップして指先に重ねるようにつまみ上げます。
タップしたアプリをスライドして別のアプリの上に重ねると自動でフォルダが作成されるので、指を画面から離さずゆっくり動かしましょう。フォルダが生成されたら、指を放して名前入力モードに移ります。
滑りやすいケースを外すか、手に合ったグリップ感を意識すると指がずれにくくなりスムーズに操作できます。
写真だけをMacに即座にコピーするエアドロップ活用術

AirDropを使えば、ケーブルいらずで選んだ写真だけをあっという間にMacへ送れます。BluetoothとWi-Fiを同時に使うことで通信が安定するので、まるで目の前にケーブルがつながっているかのようなスムーズさを体感できます。
- 選んだ写真だけをすばやく転送できる
- ケーブル不要で作業スペースがすっきり
- デバイス同士が近くにあればオフラインでもOK
特に、大量のファイルをまとめて送りたくないときや、すぐにブログやSNS用に加工したい写真だけピンポイントで移動したいときにピッタリです。BluetoothとWi-Fiを両方オンにしておけば、待ち時間を感じることなくポンポンと送り出せます。
写真アプリで選択→共有→AirDropをタップしてMacを選ぶ
写真アプリを開いて右上の「選択」をタップし、送りたい写真をタップしてチェックを入れます。
画面左下の共有アイコン(四角から上向き矢印)をタップし、表示されたメニューからAirDropを探してタップします。
AirDropの受信可能デバイス一覧が表示されたら、自分のMacの名前をタップしてください。Mac側で「受け入れる」をクリックすると写真が転送されます。
AirDropにMacが出てこない場合は、MacのFinderでAirDropを開いておくとiPhoneが検出しやすくなります。
よくある質問

- Quick Startで新旧iPhoneが近づけても反応しないんですがどうすればいいですか?
近づけても動かない場合は、まず両方のiPhoneを一度スリープ解除してからロック画面に戻してみてください。それでもダメならBluetoothとWi-Fiを一度オフにして再度オンにするとつながりやすくなります。実際に試してみたところ、個人用ホットスポットが有効だと干渉しやすかったのでオフにするのもポイントです。
- 古いiPhoneから新しいiPhoneへのデータ転送が途中で止まってしまいました。何が原因でしょうか?
途中で止まる原因は⾮常に多いですが、充電残量が少ないと転送が中断しやすくなります。転送前に両機種とも充電器に繋ぐか、少なくとも50%以上にしてみてください。また、通信が途切れないようにWi-Fiルーターの近くで作業するのがおすすめです。
- Apple IDのサインイン情報が引き継げず、何度も入力を求められます。どうしたらスムーズですか?
サインイン情報はキーチェーン(パスワード管理機能)が引き継ぎの要です。移行元で「設定」>「Apple ID」>「iCloud」>「キーチェーン」をオンにしておくと、新端末でも自動でサインインできることが多いです。手動入力が重なるとミスも増えるので、この機能を有効にしておくと楽になります。
Wi-Fiに繋がっているのにクイックスタートが始まらない?
クイックスタートを始めるのにWi-Fi接続だけではときどき足りない場面があります。ルーターが2.4GHz帯と5GHz帯を自動で切り替えると、新旧どちらかのiPhoneが違う電波につながってしまい、通信がうまくいかなくなることがありました。
この場合は両方のiPhoneを同じSSIDで同じ帯域につなぎ直すとグッと安定します。電波のバラつきが減るぶん、機種同士がしっかりお互いを見つけられて、クイックスタートがすんなり始まるようになりますよ。
途中で“転送に失敗しました”と出たらどうする?
途中で“転送に失敗しました”と出るのは、iPhone同士のワイヤレス接続がちょっと不安定になっているサインです。
焦らずに通信環境と電源まわりを見直して、以下の方法で再チャレンジしてみましょう。
- 両方のiPhoneを再起動してメモリをリフレッシュ
- 機内モードをオンオフして通信モジュールをリセット
- Wi-FiとBluetoothが両方ともONになっているか確認
- バッテリー残量が十分あるかチェックし、必要なら充電しながら実行
- 周囲にBluetooth機器やルーターが多い場合は少し距離を取って電波干渉を避ける
接続が安定するまで少し時間を置くと、意外とすんなり転送できることもあります。
どの方法がいちばん速いの?
新しいiPhone8にデータを移す手段はいくつかあります。その中でも速さを重視すると次の順番になります。
- iPhone同士の直接転送(QuickStart):ケーブル不要で最短15分ほど。
- ライトニングケーブルでの有線転送:安定して20分前後。
- iCloudバックアップからの復元:通信環境次第で30分以上かかる。
古いiPhoneが壊れかけて電源が保たないときは?
古いiPhoneのバッテリーがへたって電源が保たないとQuickStartが途中で止まってしまうことがあるのでドキドキしますよね。
そんなときはApple認証のケーブルと純正充電器を使って充電しながら作業を進めるのがおすすめです。設定>バッテリー>バッテリーの状態で最大容量をチェックし、80%を下回っているようならバッテリー交換を検討しましょう。モバイルバッテリーをつなげば安定した電力をキープしやすく、新しいiPhoneへの移行も安心です。
まとめ

これまでにご案内した手順は、まずWi-FiとBluetoothの接続を安定させ、端末の再起動やセンサー周りのクリアを行うことです。さらに、最新バージョンにアップデートしておくとクイックスタートがグッと安定します。
これらを試せば新しいiPhoneへのデータ移行がスムーズになります。気軽にチャレンジして、楽しくストレスフリーなセットアップを体験してくださいね。