iPhoneeの初期設定でクイックスタートを使う際、simの差し替えどきに戸惑っていませんか?
データ転送と通信設定を同時に終えられる方法を実体験を基に整理しました。物理SIMでもeSIMでも、転送の途中で電波が切れないようにするコツや、安全に元の端末を片付けるタイミングまで細かく示します。作業中に現れやすいエラーの対処も図解で確認できます。
読み進めれば、箱を開けてから通話確認が済むまでの不安が順番に消えます。手元の二台を並べて同じ手順をなぞるだけで、今日から安心して新しいiPhoneを使いこなせます。
実体験に基づく具体的な手順iPhoneクイックスタートとSIM設定を一気に完了しよう

新しいiPhoneへのデータ移行とSIMまわりの準備を同時に進めるには、ざっくり2つのやり方があります。自分の使い方やキャリア対応をチェックしてから選んでください。
- eSIM転送を活用:iOS16以上ならクイックスタートでプロファイルをそのままコピーできます。大手キャリアは対応済みで、ケーブルやSIMピン不要が嬉しいポイントです。
- 物理SIMを手動で入れ替え:従来のマイクロSIM/ナノSIMなら、旧iPhoneから新iPhoneへSIMを抜き差しするだけ。動作確認が確実にできる安心感があります。
どちらも準備する前に、iPhone本体を最新のiOSにアップデートしておくとスムーズです。次からは選んだ方法に合わせて、画面の案内に従いながら具体的に進めていきましょう。
物理SIMを差し替えて移行する場合

物理SIMを差し替える方法は、今使っているSIMカードをそのまま新しいiPhoneに移すシンプルなやり方です。通信事業者の設定移行が心配なときや、eSIMに対応していないプランを使っているときにも安心して使えます。
- 電源を切ってSIMピンでトレイを引き出すだけでOK
- eSIM非対応や混乱が少ないので手順がかんたん
- SIM形状が合えば通信開始もスムーズ
①バックアップをとって安心を確保
最新のiOS17以上を搭載したiPhoneをWi-Fi環境に接続して充電器に差します。
設定アプリを開き、画面上部のApple IDをタップして「iCloud」「iCloudバックアップ」の順に選びます。
「今すぐバックアップを作成」をタップし、完了まで表示が消えるのを待ちます。
MacまたはWindows PCにLightningケーブルでiPhoneを接続します。
MacならFinder、WindowsならiTunesを開き、表示されたiPhoneアイコンを選択します。
「すべてのデータをこのMacにバックアップ」を選び「今すぐバックアップ」をクリックします。暗号化を有効にするとパスワードやヘルスデータも保存できます。
iCloudの空き容量が足りないと途中で停止するので、事前に容量を確認してください。
②旧iPhoneの電源を切ってSIMトレイを開ける
電源ボタンを長押ししてスライダーが表示されたら画面に沿ってスワイプし電源をオフにしてください。完全に画面が暗くなるまで待ちましょう。
本体側面にあるSIMトレイの穴に取り扱い用ピン(またはクリップ)をまっすぐ差し込み軽く押してください。トレイが飛び出すので優しく引き出しSIMカードを外しましょう。
③SIMカードを新iPhoneにそっと差し替える
付属のSIMピンまたは細いゼムクリップをiPhone側面の小さな穴にまっすぐ差し込み、軽く押してトレイをそっと引き出します。
SIMカードの金属面にはなるべく触れずに、トレイの凹凸に合わせて載せたら、カチッと音がするまでそっとiPhoneに戻します。
SIM金属面を指で触ると接触不良を起こすことがあります。
④新iPhoneの電源を入れてクイックスタートを開始
サイドボタンを長押ししてAppleロゴが表示されるまで待ちます。
旧いiPhoneを近くに置くと新iPhoneに「Apple IDを使用して設定」画面が出るので「続ける」をタップします。
旧いiPhoneのカメラで新iPhoneに表示されたアニメーションを読み取ります。
両端末を充電器につなぎ、BluetoothとWi-Fiがオンになっていることを確認してください。
⑤データ転送が終わったら通話と通信をチェック
まずコントロールセンターを開いて機内モードがオフになっているか確かめます。
電話アプリで自分の番号へ発信してみて、着信できるかテストしてください。
つづいてSafariなどでウェブページを読み込み、モバイルデータ通信やWi-Fiが正常に動作するか確認します。
外出先でもう一度セルラー通信を試しておくと、電波状況の切り替わりもチェックできます。
eSIMをクイックスタートでそのまま転送する場合

iOS16以降のiPhone同士を並べて電源を入れると、クイックスタート中に「eSIMを転送しますか?」という案内が出ます。同意すると旧iPhoneのeSIMプロファイルがまるごと新iPhoneへコピーされ、物理SIMの抜き差しは不要です。通信が途切れにくく設定の手間も少ないので、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなど大手キャリアを使っている場合にぴったりです。ただし、格安SIMや一部海外キャリアでは対応していないことがあるので、事前にキャリアサイトで確認しておきましょう。
①旧iPhoneと新iPhoneを並べて電源を入れる
古いiPhoneと新しいiPhoneを並べて置きます。両方の電源をオンにして画面ロックを解除しておきます。
BluetoothとWi-Fiがオンになっていることを確認すると、自動でクイックスタートの画面が表示されます。
②画面に出るeSIM転送の案内をタップ
古いiPhoneと新しいiPhoneを近づけておくと、クイックスタート中に「eSIMを転送しますか?」という案内が新端末に自動で表示されます。案内が出たら、画面中央にあるeSIMを転送をタップしてください。
タップすると古いiPhoneに認証画面が表示されます。Face IDまたはパスコードで本人確認を済ませると、新しいiPhoneへのeSIMプロファイルコピーが始まります。完了までは数分かかる場合があるので、そのまま待ちましょう。
eSIM転送はiOS16以降のiPhone同士で使えますが、通信事業者によっては対応していないケースがあります。その場合はキャリアのアプリやWebサイトからeSIMを再設定してください。
③キャリアSMSの認証を済ませる
eSIMの転送やSIM差し替えが終わったら、キャリアの公式アプリでSMS認証をして番号移行をちゃんと完了させましょう。
「My docomo」「My au」「My SoftBank」など、お使いのキャリアのアプリを起動します。
アプリ内のログイン画面で「SMS認証」「認証コード発行」などの項目を探してタップします。
SMSで届いた認証コードをアプリの入力欄に入れて送信すれば完了です。
キャリアによってアプリ内のメニュー名が少しずつ違います。迷ったらアプリ内検索やヘルプ機能で「SMS認証」を探してみてください。
④転送完了後にモバイルデータが動くか確認
まず画面の右上にキャリア名や電波アイコンが表示されているかチェックしてください。
- コントロールセンターを開いて機内モードを一度オンにしてからオフにする。
- Siriに「電波はどう?」と聞いたり、Safariでウェブページを開いて読み込みを確かめる。
- 電話アプリから自分の番号に発信して着信テストを行い、SMSも受信できるか試す。
もし通信がうまくいかない場合は設定>モバイル通信>通信オプション>音声通話とデータでLTEや5Gの設定を確認してみてください。
実体験に基づく応用基本手順がわかったらこんな便利ワザも試そう

クイックスタートで基本のデータ移行とSIM設定がスムーズにできたら、ここからはさらに使いこなせる便利ワザをお届けします。
ワザ | どんな場面で | ポイント |
---|---|---|
eSIMプロファイル切り替え | 海外旅行や出張で現地回線を使いたいとき | オフラインでもワンタップで切り替えられる |
自動バックアップ設定 | 写真や連絡先を手間なく守りたいとき | Wi-Fi接続中に自動で保存されるようにする |
使わないアプリの整理 | ストレージをスッキリ保ちたいとき | 長期間使わないアプリを自動で削除に設定 |
旅行前に現地eSIMを追加してローミング代をゼロに

出発前に現地のeSIMを追加しておくと、現地到着と同時にモバイル回線がすぐ使えます。空港のWi-Fiを探し回る手間がなくなるうえ、ローミング料金をゼロに抑えられるので旅先での通信コストを大幅にカットできます。
- 到着直後からナビや翻訳アプリを安心して使える
- 高額なローミング請求にヒヤリとする心配がない
- 現地キャリアの高速回線を現地価格で利用できる
アプリで旅先eSIMを購入して設定
旅先でさくっとネットにつながりたいときは、専用アプリからeSIMを買ってそのまま設定できます。かさばらないし、到着前に済ませておけば安心です。
AiraloやUbigiなど好みのeSIMアプリをApp Storeからインストールします。メールアドレスとパスワードを設定してアカウントを作っておきます。
アプリ内で訪問する国や地域を選んで、日数や容量に合うプランを見つけます。料金や有効期限をチェックしてからカートに入れます。
クレジットカードやApple Payで決済します。完了するとeSIMプロファイルがマイページに追加されるので、すぐにインストール準備ができます。
設定→モバイル通信→eSIMを追加でQRコードをスキャンするか、アプリ内の「インストール」ボタンをタップします。プロファイル名は旅先の国名にすると管理がラクです。
インストール後に機内モードを解除すると、新しい回線に切り替わります。数秒待ってからブラウザを開いて通信できるか確かめてください。
eSIMインストール中はインターネット接続が必須です。Wi-FiをONにしておくとダウンロードがスムーズです。
モバイル回線を用途別に切り替えて通信費を節約

動画視聴やオンライン会議などデータをたくさん使うときは大手キャリアの高速回線を、ちょっとしたSNSチェックやメール送受信だけなら格安SIMの低速回線を選ぶと無駄な通信量を減らせます。
- 動画やゲーム:安定した高速回線で快適に楽しめる
- SNSやメール:格安SIMでコストを抑えつつ日常使いに対応
- 出張や旅行:必要なときだけ大容量プランに切り替えて通信費を節約
設定アプリで主回線と副回線を使い分け
ホーム画面から設定アプリをタップし、モバイル通信を開いてください。
- 通話に使う回線を変えるなら「デフォルト音声回線」をタップして選んでください。
- モバイルデータ通信を別にしたい時は「モバイルデータ通信」から使いたい回線を選びます。
古いiPhoneを子ども用iPod代わりに再活用

古いiPhoneをそのまましまっておくのはもったいないですよね。通話やデータ通信をオフにして、子ども用の音楽・動画プレーヤーとして活用してみましょう。お気に入りの曲や絵本の朗読を詰め込んだ端末なら、外出先やおうち時間もワクワクが続きます。
- 余分なコストなしで音楽専用端末を用意できる
- 通話やネット接続を制限し、安全に使える
- 学習アプリや子ども向け動画も手軽に楽しめる
設定は簡単です。まず設定アプリで「スクリーンタイム」をオンにし、「通信制限」と「App使用制限」をかけましょう。あとはミュージックアプリや絵本リーダーをインストールして、プレイリストを作成するだけです。プログラマー視点で言えば、余計なバックグラウンド動作もオフにしてバッテリー長持ちを狙うとさらに安心ですよ。
ファミリー共有で制限をかけながら運用
親のiPhoneで「設定」→「Apple ID」→「ファミリー共有へようこそ」を選んで画面の案内に沿って子のApple IDをファミリーに追加してください。
親のiPhone「設定」→「スクリーンタイム」→子の名前を選んで「通信制限」をタップしモバイルデータ通信や特定アプリの利用を制限してください。
制限を設定したら必ずスクリーンタイムのパスコードを親が管理して子が変更できないようにしましょう。
よくある質問

SIMカードの入れ替えはデータ移行の前でも後でも大丈夫?
- SIMカードの入れ替えはデータ移行の前でも後でも大丈夫?
実際にはどちらでも大丈夫です。ただAppleはデータ移行中に通信が必要なケースを想定して移行前に差し替えることをすすめています。焦らず試せるタイミングで入れ替えてみましょう。
eSIMの転送に対応していないキャリアの場合は?
- eSIMの転送に対応していないキャリアの場合は?
格安SIMや海外キャリアでは対応していないことがあります。そのときはキャリアのマイページや窓口でeSIM再発行を依頼してください。手続き後に届くQRコードを新端末で読み込めば完了です。
クイックスタートで通信が途中で止まってしまったら?
- クイックスタートで通信が途中で止まってしまったら?
まずはWi-Fiの接続状況をチェックしてください。電波が弱いと転送が止まりやすいです。可能ならルーター近くに移動して再度クイックスタートを試すとスムーズに進みます。
クイックスタート中にWi-Fiが途切れたらどうなる?
クイックスタートは古いiPhoneと新しいiPhone同士が暗号化されたWi-Fi&Bluetoothでつながってデータを移す仕組みです。
もしWi-Fi接続が一度切れてもBluetooth経由へ自動で切り替わり、やや時間はかかるもののデータ転送は続きます。まれに両方の通信が不安定になると転送が止まる案内が出るので、そのときは再度両端末の画面ロックを解除し、隣同士に近づけてから「再試行」をタップしてください。
安定して進めたいときは両方のバッテリー残量を十分にして自動ロックをオフにしておくと安心です。もっと安全を期すならLightningケーブル+USB3カメラアダプタで直接つなぐ方法や、古いiPhoneのパーソナルホットスポットを使って専用ネットワークを作る裏ワザも試せます。
SIMを入れ替えるタイミングはいつが安心?
SIMカードの入れ替えはデータ移行の前後どちらでも問題なく進みます。ただ移行中にネットワーク接続が途切れると不安になる場合やeSIMの転送手順に従うときは、先に差し替えておくと心配が減ります。
実際に何度か試した経験では、移行後にSIMを差し替えてもエラーは起きませんでした。でも手順をシンプルにしたいときや通信状態を移行中にしっかり確認したいときは、最初に入れ替えておくのが楽です。eSIMなら画面の案内どおりに旧端末から転送を選ぶだけで完了します。
eSIMが転送できないときはどうすればいい?
- eSIMが転送できないときはどうすればいい?
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まずは両方のiPhoneを最新のiOSにアップデートしてから再起動してみましょう。次にBluetoothとWi-Fiをオンにして、クイックスタートの画面で「eSIMを転送しますか?」が表示されるまで近づけてください。それでもうまくいかないときは、キャリアが発行したQRコードやキャリアアプリを使って手動でeSIMを追加します。設定アプリを開き、「モバイル通信」→「eSIMを追加」→「キャリアからのQRコードをスキャン」の順に進むと、画面の案内にしたがって設定できます。それでも接続できない場合は、キャリアのサポート窓口に問い合わせて再発行手続きをお願いしましょう。
旧iPhoneは初期化しても大丈夫?
データ移行とバックアップが完了していれば、旧iPhoneの初期化は問題ありません。初期化すると個人情報や設定がきれいさっぱり消えるので、譲渡や下取り前にはむしろすすめたい作業です。
- Apple IDからサインアウトして“探す”をオフにする
- 新iPhoneで連絡先や写真がちゃんと見られるか動作確認する
- 物理SIMやeSIMの状態をメモしておく
これらを押さえれば、旧iPhoneを安心して初期化できます。
まとめ

iPhoneの機種変更ではまず旧端末でバックアップを作成し、新端末の電源を入れる前にSIMカードを差し替えるとスムーズにネットワークがつながります。
iOS16以降ならQuick Start中にeSIMの転送ができるので、国内大手キャリアならSIM差し替えなしで設定完了まで進められます。ただし格安SIMや一部海外キャリアは別途eSIM再発行が必要なので、事前に確認しておくと安心です。
この手順でデータ移行とSIM設定をまとめて終えれば、新しいiPhoneの初期設定もサクサク進みます。あとは好みの壁紙やアプリ配置を楽しみながら、自分だけのiPhoneライフを満喫してください。