iPhoneで撮った写真のピントを後から直したいけれど、どう扱えば良いのか迷ってしまいますよね。
安心してください。長年のiOS開発経験で得た知識を生かし、標準アプリの編集機能と無料の補助ツールを組み合わせることで、撮影済みのカットでも焦点位置と背景ぼかしを自在に変える手順をわかりやすくご紹介します。これにより撮り直しが難しい一瞬の表情も鮮明によみがえり、アルバム全体の完成度がぐっと上がります。
まずはガイドを読み進め、カメラロールから一枚選んで手を動かしながら試してみてください。仕上がりの違いに気付いた瞬間、日常の撮影がさらに楽しくなるはずです。
iPhoneで撮影後にピントを調整する方法をやさしくガイド

うっかり被写体にピントが合わずにがっかりしたことありませんか?あとからクリアに仕上げられたらいいなと感じた経験、たくさんありますよね。
そこでここでは、iPhone写真のピントを撮影後にも調整する方法をいくつかご紹介します。プログラマーならではのちょっとしたコツも合わせてお伝えするので、ぜひ気軽に試してみてください。
- ポートレートモードの深度調整:撮影後に被写体と背景のぼかし具合をスライダーで変更できます。
- Focosアプリを活用:iPhoneが記録する深度データを読み込んで、ピント位置を後から自在に移動可能です。
- HalideでRAW+深度を撮る:RAWデータと深度情報を同時に保存しておけば、PC上でより細かなピント調整が楽しめます。
- Cinematicモード(動画)のスチル保存:動画からフォーカス移動を含むお気に入りのフレームを切り出して高画質な静止画として残せます。
標準写真アプリでポートレート写真のピントを変える

ポートレートモードで撮った写真のピントを後から変えられるのは助かりますよね。写真アプリで該当の写真を選んで編集をタップすると、画面上部に被写界深度を調整するスライダーが出てきます。これを左右に動かすと背景のボケ具合が変わり、主役の顔にしっかり合ったピントに仕上げられます。
追加アプリは不要なので、撮影後の微調整がとてもスムーズです。友だちとの集合写真で「ちょっとピント甘いかも?」と感じたときや、雰囲気を変えて違った印象にしたいときにも気軽に試せますよ。
①写真アプリを開いてポートレート写真を選ぶ
ホーム画面から写真アプリをタップします。
下部の「アルバム」を開き、「ポートレート」アルバムを探してタップします。
編集したいポートレート写真を見つけてタップし、詳細画面を表示させます。
②右上の編集をタップする
写真を拡大したり、画面が暗くて見えづらい場合は軽くタップして表示を戻してから、右上の「編集」をタップします。
③F値スライダーを動かして背景ぼかしを調整する
絞りアイコンをタップすると表示されるF値スライダーを左右にドラッグしてみてください。左に動かすほど背景がくっきり、右に動かすほどふんわりぼけることがわかります。
プレビューを見ながらお好みのぼかし具合を探しましょう。あまり極端な数値にすると不自然になるので、最初はほんの少しスライドして変化を確認するのがおすすめです。
④完了をタップして保存する
調整したピントに納得したら、画面右上の「完了」をタップしてください。これで変更が写真にしっかり保存されます。
無料アプリFocosで自由にピントを動かす

Focosは撮影後にピント位置を自由に動かせる無料アプリです。iPhone標準の編集画面ではできない深度マップの詳細な調整が手軽におこなえます。
画面下のスライダーを左右にスワイプするだけで、被写体から背景へのピント奥行きを直感的に変えられます。さらに手動フォーカスポイントをタップで追加して、複数箇所にフォーカスを置くことも可能です。
ポートレート写真や室内での物撮りなど、被写界深度を活かした作品づくりにぴったりです。古いiPhoneでも使えるので、後からピント調整を楽しみたいときに役立ちます。
①AppStoreでFocosを入れる
ホーム画面でAppStoreを開きます。右下の検索タブをタップして、「Focos」と入力してください。
検索結果に出てきた「Focos – Refocus」を選び、入手(雲アイコンまたは価格表示)をタップします。認証画面ではFace IDまたはパスコードで承認してください。
ダウンロードが終わるとホーム画面にFocosが追加されます。そのままアイコンをタップすれば起動できます。
②Focosを開いてピントを変えたい写真を選ぶ
ホーム画面からFocosアイコンをタップして起動します。ライブラリが表示されたら、ピントを変えたい写真のサムネイルを軽くタップしてください。
たくさん写真があるときは、画面下の「Albums」をタップして「Portrait」や「Recents」など目的のアルバムを選ぶと探しやすくなります。
深度データがない写真はフォーカス編集できないので、必ずポートレートモードで撮影した写真を選んでください。
③画面をタップして焦点を合わせたい場所を決める
撮影画面でピントを合わせたい被写体を軽くタップします。画面に黄色い四角が現れ、その位置にピントと明るさが固定されます。
④絞りアイコンを動かしてぼかし具合を微調整する
画面下部にあるƒ
(絞り)アイコンを左右にスワイプして、ぼかしの強さを好みに合わせて動かします。
- 指をアイコンに置いて、右にスワイプすると被写体がくっきり際立ちます。
- 左に戻すと背景のぼかしが弱くなり、全体にピントが合います。
- リアルタイムでプレビューを見ながら、思い描く雰囲気にぴったり合う位置で指を離しましょう。
⑤シェアボタンを押して写真を保存する
画面右下の共有アイコンをタップします。
メニューが出てきたら「写真を保存」を選びます。これで調整した写真がライブラリに反映されます。
上書きせずにオリジナルも残したい場合は「新規コピーを作成」を選んでください。
ピント調整を活かして写真をもっと楽しむアイデア

撮影後のピント調整をうまく使うと、普通の写真がグッと魅力的になります。雰囲気作りやSNS映えなど、いろいろ試してみると楽しさが広がりますよ。
応用アイデア | 役立ちポイント |
---|---|
ポートレート風ぼかし | 背景をやわらかくぼかして人物や被写体が際立つ |
ミニチュア風トイフォト | 上から撮った写真の上下をぼかしておもちゃみたいな雰囲気 |
レイヤー重ねでコラージュ | 複数の写真を合成してピントが変わる奥行きを演出 |
アートフィルターと組み合わせ | モノクロやセピアと合わせてドラマチックな一枚に |
どれもほんのひと手間で試せるので、お気に入りの一枚を仕上げる楽しさを味わってみてください。
被写体だけを際立たせてSNS映えを狙う

周りのごちゃごちゃをスッキリさせて、狙った被写体だけをくっきり際立たせると、まるでプロが撮ったみたいな写真に仕上がります。後からピント調整機能を使うと、背景を自然にぼかして被写体がしっかり浮かび上がるので、見せたいモノや人物に視線が一気に集まります。
特にカフェのスイーツやペットのキュートなしぐさ、細部にこだわったハンドメイド作品など、主役をクローズアップしたいシーンで大活躍します。SNSにアップした瞬間、フォロワーさんから「これ素敵!」とコメントがもらえること間違いありません。
写真アプリでF値を下げて背景をとろけさせる
写真アプリを起動して背景をぼかしたい写真をタップし、右上の「編集」をクリックします。
編集画面下部の絞り値マーク(fの文字が重なったアイコン)をタップしてスライダを呼び出します。
スライダを左にスワイプしてF値を小さくし、背景がとろけるくらいのぼけ具合に調整します。
設定が完了したら右下の「完了」をタップして編集内容を保存します。
背景を強くぼかしすぎると被写体も不自然にぼけることがあるので控えめに調整してください。
背景ぼかしでポストカード風に仕上げる

撮影後に写真を開いて編集モードに入ったら、下のアイコンから深度の調整スライダーを見つけてみてください。これだけで背景にふんわりボケがかかり、被写体がキラリと浮かび上がります。ポストカードに印刷したときのような温かみのある一枚に仕上がりますよ。
実際に触ってみると、処理は驚くほどスムーズです。プログラミングでデータを扱う感覚と同じく、深度マップをスライダーで動かすだけなので迷わず操作できます。日常の何気ないシーンも、一気に特別感が増して飾りたくなる仕上がりになります。
Focosで柔らかなボケを作り文字入れアプリでメッセージを添える
Focosを起動して、•写真一覧から加工したい1枚をタップします。画面下のプレビューを見ながら直感的にボケ量が変わるので、好きな雰囲気まで絞り値(f値)を動かしてみてください。
画面上のフォーカスポイントをスライドすると、どこにピントを合わせるか切り替えられます。人や花など被写体にピントを合わせつつ周辺がふんわりする位置を探してみてください。
加工した画像をカメラロールに保存したら、好みの文字入れアプリ(PhontoやCanvaなど)を開きます。保存画像を読み込んで、画面上タップでテキスト入力。フォントや色を選んで、思い出の言葉を添えましょう。
文字入れアプリによってテキストが細すぎると読みづらくなるので、スマホ画面でも見やすい太めのフォントを選ぶと安心です。
ピント違いの画像をつなげてミニアニメを作る

ピントを少しずつ変えながら同じ被写体を撮影し、あとは画像をつなげるだけで、まるでレンズがスーッと奥行きを行き来するミニアニメが作れるようになります。たとえば手前の小物から背景の風景へピントを移すと、静止画では味わえない立体感が演出できてわくわくします。iPhoneのLive Photo機能や写真アプリのスライドショー機能でサクッと書き出せるうえに、プログラマー視点のポイントは連写時に手ブレを防ぐため、画面内の固定オブジェクトに合わせて位置調整することです。これだけで仕上がりがグッと安定します。
複数のピントバージョンを作りループ動画アプリで合成する
カメラ起動後に画面上をタップしてフォーカスを固定し、少し位置を変えてからもう一度撮影を繰り返します。Live Photoモードなら一度で前後のバージョンを記録できるのでオススメです。
撮影したLive Photoからスワイプして気に入ったフレームを「写真を書き出す」で保存。ファイル名に_focus1
や_focus2
などを付けると後で迷いません。
App Storeで入手できるループ動画アプリ(例: Looopなど)を起動し、先ほど整理した静止画を順番にインポートします。インポート順がフォーカス順になります。
切り替え間隔やフェード速度を好みのループに調整し、プレビューで滑らかさを確認します。満足いく設定ができたら動画をエクスポートしてください。
連続ショット時は手ぶれに注意しましょう。三脚やスマホ用グリップを使うと安定感がアップします。
よくある質問

撮影後にピントが動かせない写真があります。なぜですか?
- 撮影後にピントが動かせない写真があります。なぜですか?
-
被写体深度情報が保存されるのはポートレートモードや
LivePhotos
、ProRAW
など一部の撮影モードに限られます。標準の写真モードだと後からピント調整できないことがあります。
ポートレートモードで撮った写真はいつでもピント変更できますか?
- ポートレートモードで撮った写真はいつでもピント変更できますか?
-
基本的にはいつでも調整可能ですが、iCloud写真ライブラリにアップロード後だと編集データが同期されるまで待つ必要があります。Wi-Fi環境で同期が完了しているか確認してください。
iCloud同期中は編集が反映されないことがあるので注意してください。
専用アプリを使わずに純正写真アプリで調整できますか?
- 専用アプリを使わずに純正写真アプリで調整できますか?
-
はい。iOS15以降なら純正アプリの編集画面で、Depth(深度)スライダーを動かすだけでピント位置を変えられます。サードパーティ製アプリは不要です。
編集後に元の状態に戻せますか?
- 編集後に元の状態に戻せますか?
-
編集画面で
元に戻す
ボタンをタップすれば、撮影後の最初の状態にリセットできます。深度情報も含めて復活するので安心です。
ピントを後から変えられる写真の条件は?
ピントをあとから変えられる写真には、被写界深度(ピントの深さ)情報が保存されているものが条件です。
- ポートレートモードで撮影した写真は深度データが含まれている
- Live Photosで撮影すると、あとからピントを動かせる情報が残る
- サードパーティ製のカメラアプリでも深度情報を保存できる場合がある
これらの条件を満たしていない普通の写真では、あとからピントを合わせ直すことはできません。
古いiPhoneでも試せる?
古いiPhoneでもピント調整の手法を試せます。iOS15以降であれば標準の写真アプリに備わった被写界深度(背景ぼかし)調整機能で、撮影後にフォーカスを動かせます。
- iPhone8以降かつiOS15以降:標準写真アプリだけでピントをあとから調整できる
- iPhone7以前またはiOS14以前:App Storeのサードパーティ製アプリを利用すると近い効果が得られる
- 古いモデルの注意点:処理に時間がかかりやすいので、編集はバッテリー残量に注意しながら行う
プログラマー視点では、サードパーティアプリの中にはAI駆動で古い写真もくっきり補正する機能があるものもあります。動作が重いときはバックグラウンドアプリを閉じてから試してみるとスムーズです。
LivePhotosでもピントは動かせる?
LivePhotosは撮影時に動きも一緒に残せる機能ですが、実は後からキーフォトを変更してピント位置を切り替えられます。
撮影後に写真アプリでLivePhotosを開き、画面下のスライダーを左右に動かせば、ピントを合わせたい瞬間を選べます。お気に入りの一瞬にフォーカスをあてて、くっきりとした思い出を楽しめるのが嬉しいポイントです。
エンジニア目線のコツとしては、撮影前にLivePhotosのアイコンが黄色く点灯しているか必ず確認しておくと安心です。これだけで後から好きなピント位置にサクッと切り替えられます。
Focosはお金がかかる?
Focosはまず無料でダウンロードできます。インストール後すぐに背景ぼかしやフォーカス位置の調整など基本機能が使えて、ちょっとした写真の手直しには十分です。
ただし、RAW(生データ)現像やマスクの微調整、高解像度での書き出しなどよりプロ向けの機能を使いたい場合はアプリ内購入が必要になります。購入方法は主に月額/年額サブスクか買い切りプランの2種類です。
実際に使ってみると、無料版で背景ぼかしの強さや光のエフェクトを楽しめたうえに、細かいマスク調整が必要になったタイミングで買い切りライセンスを選ぶのがコスパが良い感じでした。
ちょっとしたSNS用の写真なら無料版で十分ですし、本格的に編集したいときだけPro版をオンにすれば、余計な出費を抑えつつ欲しい機能だけ手に入れられます。
画質は落ちない?
iPhone純正の写真アプリでピントを後から調整すると、元の画像データをそのまま使うので画質が落ちる心配はほとんどありません。
深度(奥行き)情報を組み合わせて表示するだけなので、実際にはピクセル情報を書き換えずにフォーカスを変えています。元データは非破壊で残るため、何度調整してもオリジナルの鮮やかさと解像度をキープできます。
注意点:写真を外部アプリで再保存するときは、再エンコードによる僅かな劣化が入る場合があります。
まとめ

iPhoneの標準「深度コントロール」を使うと、撮影後でもスライダーでぼけ具合やピント位置をパパっと変えられます。思い出をくっきり残したいときは、写真アプリで編集を開いてfマークをタップし、お好みの位置にピントを合わせてみてください。
もっとこだわりたいなら、HalideのようなRAW対応アプリや、Snapseedの「レンズぼかし」を使うと、深い調整が楽しめます。ちょっとした操作で写真の印象がガラリと変わるので、遊び心を持って色々なツールを試してみると良いでしょう。
この手順を覚えれば曇った写真もあっという間にクリアに。次のシャッターチャンスではくっきり写真でステキな思い出をしっかり残してくださいね。