iPhoneにたまった旅行の写真を消したはずなのに、完全削除できず容量が戻らず困っていませんか?
ここではゴミ箱の奥に残る一時フォルダまで丁寧に掃除し、クラウドと端末が二重に保管するデータも安全に整理する手順を紹介します。空いたストレージで撮影やアプリが快適になり、バックアップの時間まで短くなる利点が得られます。もちろんトラブルを避ける注意点も重ねて解説します。
手順は画像付きでわかりやすくまとめましたので、順番通りに試して容量の不安をすっきり解放してください。さらに同じコツを応用すれば、家族の動画や大きなファイルも短時間で整理できます。
iPhoneの写真を完全に消し切るやさしい手順

いちばんかんたんな方法からプログラマー流の裏ワザまで紹介していきます。写真が消えきらずにドキドキした経験があれば、ここでスッキリ解決できます。
- 「最近削除した項目」を空にする:写真アプリのアルバム→最近削除した項目を開いて、すべて削除します。
- iCloud写真をオフにして同期解除:設定→写真→iCloud写真をオフにし、iCloudサーバーからのコピーを完全に削除します。
- オフラインキャッシュをクリア:写真アプリを完全に終了させてから再起動し、内部キャッシュをリフレッシュします。
- PC経由でバックアップをリセット:MacやWindowsでFinder/iTunesを使い、デバイスのバックアップを一度削除してから再バックアップします。
どの方法も手順自体はシンプルですが、写真がiCloudやキャッシュに残りやすいポイントをしっかりおさえるのがミソです。
写真アプリから削除してゴミ箱も空にする方法

端末に保存した不要な写真をサッと消したいときは、まず写真アプリからゴミ箱フォルダまできちんと空にしてみましょう。この方法なら標準アプリだけで完結するので、新しいアプリを入れる手間もありませんし、削除漏れがないかもすぐに確認できます。
- 手軽さ:写真アプリだけで操作できるから追加の準備不要。
- 安全性:「最近削除した項目」で最終チェックできるので誤削除を防げる。
- 即時反映:ゴミ箱を空にするとストレージがすぐに戻る。
①写真アプリで消したい写真を選ぶ
まずはホーム画面から写真アプリのアイコンをタップして起動します。起動するとライブラリ画面が表示されます。
ライブラリ画面では年・月ごとに並んだサムネイルが流れています。写真枚数が多いときは画面をピンチアウトして表示を縮小すると、全体をザッと見渡せるのでおすすめです。
消したい写真が見つかったら右上の選択をタップしてください。写真を1枚ずつタップするとチェックが付き、複数まとめて選びたいときは指をスライドしながら選択できます。
さらに日付ごとにまとめて処理したい場合は、日付見出しをタップするとその日の写真が一気に選択されるので、消し忘れを防げます。
②ゴミ箱アイコンをタップして「削除」を選ぶ
画面下部に並んだアイコンからゴミ箱マークをタップしてください。
表示された選択肢の中から「削除」を選ぶと、写真が「最近削除した項目」フォルダへ移動します。
③アルバム一覧から「最近削除した項目」を開く
写真アプリを起動して右下のアルバムをタップします。
画面を下にスクロールし、「ユーティリティ」から最近削除した項目を探してください。
「最近削除した項目」をタップすると、削除から残りの日数が一覧で表示されます。
注意:30日を過ぎると自動で完全に消えるので、復元はお早めに。
④右上の「選択」をタップして「すべて削除」を押す
アルバム画面の右上にある選択を押してみましょう。写真ごとに丸いチェックマークが表示されて、削除や移動の準備が整います。
画面左下に現れるすべて削除をタップしてください。確認ダイアログが出たらもう一度削除を選んで、写真が一気に消えるのを待ちます。
写真の枚数が多いと反映まで数秒かかることがあります
⑤確認画面で「完全に削除」をタップする
確認画面で完全に削除をタップします。これで選んだ写真やビデオはiPhoneから消えて、元に戻せなくなるので押し間違いに注意してください。
設定アプリのストレージ画面から一括で空にする方法

iPhoneストレージ画面には「iCloud写真を有効化」と写真を最適化のおすすめが表示されることがあります。
この方法を選ぶと、端末内の高解像度データを自動でiCloudに移し、軽量なプレビューだけを残せるため、わずかなタップでまとめて数GBの空きを作れます。
ストレージ不足で「写真がいっぱいで削除が面倒」というときにぴったりで、複雑な操作なしで最適化を進められます。
元の画像はiCloudにそのまま残るので、後から高画質データを再ダウンロードして編集や共有に使える点も安心です。
ただし事前にiCloudの空き容量をチェックしておくとスムーズに完了します。
①設定を開いて「iPhoneストレージ」をタップ
ホーム画面の歯車アイコン「設定」をタップして開きます。
設定画面を下にスクロールして「一般」を選びタップしてください。
表示されたメニューの中から「iPhoneストレージ」を探してタップします。
②「写真」を選び「最近削除した項目を空にする」をタップ
一覧から「写真」をタップすると、そのアプリが使っているストレージ情報が出てきます。
画面を下にスクロールすると「最近削除した項目を空にする」が見つかるので、そこをタップしましょう。これで完全にファイルが消えます。
③確認画面で「削除」をタップして完了
確認画面が表示されたら、下部にある写真を削除(または削除)の赤いボタンをタップしてください。
一度タップするとiCloud上からも完全に消えるため、消し忘れた写真がないかよく確認してから操作してください。
MacやWindowsでFinder・iTunesを使い写真を削除する方法

お使いのiPhoneをUSBケーブルでパソコンに接続すると、Macの最新OS(Catalina以降)ではFinder、WindowsではiTunesを使って内部にある写真フォルダにサッとアクセスできます。
パソコンの画面上でサムネイルを見ながらまとめて選択できるので、誤って大事な写真を残しつつ不要なものだけをスパッと削除できるのがうれしいポイントです。
①LightningケーブルでiPhoneをパソコンにつなぐ
純正またはMFi認証済みのLightningケーブルを用意し、パソコンのUSBポートに差し込みます。
iPhoneをLightning端子に接続するとパソコンに「このコンピュータを信頼しますか?」が表示されるので、iPhoneの画面で「信頼」をタップします。
接続が確立するとFinder(Mac)やエクスプローラー(Windows)にiPhoneがアイコン表示されるようになります。
②FinderまたはiTunesでiPhoneを選択
USBケーブルでiPhoneをパソコンに接続したら、まずiPhoneのロックを解除してから進めます。
MacではFinderを開き、サイドバーの「場所」セクションに出てくる接続中のiPhoneをクリックしてください。
WindowsではiTunesを起動し、画面左上にあるデバイスアイコンを選ぶとiPhoneの概要画面が表示されます。
はじめて接続するPCの場合、iPhone側に「このコンピュータを信頼しますか?」と出るので必ず「信頼」をタップしてから次へ進みましょう。
③写真タブで「写真を同期」のチェックを外す
Finderでデバイスを選んだら上部の「写真」タブをクリックしてください。
下にスクロールすると「写真を同期」というチェックボックスが見つかるので、ここをタップしてオフにします。
チェックを外したまま右下の「同期」ボタンを押すと、iPhone内の写真がすべて削除されます。
大事な写真を失わないように、事前にバックアップを取っておきましょう。
④「適用」をクリックして同期し不要な写真を消す
Finderのウインドウ右下にある適用をクリックすると、同期処理が始まり、先ほど選択から外した不要な写真がiPhoneからまとめて削除されます。
同期中はiPhoneを操作せずケーブルを外さないでください。写真が多いと数分かかることがあるので、進行バーを見ながら落ち着いて待ちましょう。
完全削除ができたら広がる便利ワザ

写真を完全削除できたら、ただ空き容量が増えるだけじゃなくて、いろいろな便利ワザが広がります。
応用テクニック | どんなときに便利 |
---|---|
iCloudストレージ整理 | 写真を一掃してから再アップロードする前に容量を確保したいとき |
端末売却前の初期化 | 個人情報をしっかり消して安心して手放したいとき |
アルバム自動バックアップ設定 | 定期的に不要写真を削除してからデータ同期したいとき |
セキュリティ面の強化 | 復元ツールを防いで機密写真を完全に抹消したいとき |
スクリーンショットだけをまとめて削除して容量を一気に開ける

iPhoneの「アルバム」には「スクリーンショット」という専用フォルダが用意されています。ここにまとめられた画像だけを一気に選択して削除すれば、無駄に溜まったキャプチャをサクッと整理できて、空き容量を一気に増やせます。
特にプログラミング中やチャットで細かい情報をキャプチャしがちな人には効果抜群です。手間なく一括で消せるので、探す手間や誤って必要な写真を消してしまう心配も減ります。
アルバムの「スクリーンショット」を開いて一括選択する
写真アプリを起動して画面下にある「アルバム」をタップしてください。
メディアの種類まで横にスワイプすると「スクリーンショット」が見つかるので開きます。
画面右上の「選択」をタップするとチェックマークが出るので、まとめて消したい画像をタップしていきます。
もし枚数が多いときは、最初のスクショを長押ししたまま指をずらすと連続で選択できて便利です。
ショートカットAppでワンタップの削除フローを作る

ショートカットAppを使えば自分だけのワンタップ削除フローが作れます。iOS16以上なら標準で用意されていて他のアプリを用意せずに、写真アプリのゴミ箱をまとめて空にできるんです。
この方法のいいところは削除対象を自動でピックアップして一気に処理できることです。プログラマーらしいコツとして「最近削除した項目」アルバムを指定すると安全に動かせます。ホーム画面やウィジェットに置けば、本当にワンタップでゴミ箱がからっぽになります。
新規ショートカットで「最近削除した項目を空にする」を追加する
ホーム画面またはAppライブラリからショートカットを起動します。
画面右上の+アイコンをタップして新規ショートカットを開始します。
「アクションを追加」をタップし、検索欄に「最近削除した項目を空にする」と入力します。
表示された「最近削除した項目を空にする」をタップしてショートカットに組み込みます。
画面上部の「無題のショートカット」をタップし、わかりやすい名前と好みのアイコンを選びます。
「完了」をタップしてショートカットを保存します。ホーム画面やウィジェットから実行できるようになります。
写真アプリにアクセス許可を求められたら、許可しないと動作しない点に注意してください。
開発者向けツールでターミナルから写真を一括削除する

MacにiPhoneをケーブルでつないで、ターミナルから一気に写真を消し去る方法です。無料で使えるifuse(libimobiledeviceのツール)をインストールすると、iPhoneの「DCIM」フォルダをまるごとマウントして、好きなタイミングでまとめて削除できます。数千枚あってもコマンド一発で処理できるので、手作業よりもスピーディーで確実なのがうれしいポイントです。
ただしターミナルの操作を誤ると大切なデータまで消してしまうこともあるので、あらかじめバックアップを取っておくと安心です。エンジニアツールに触ったことがある人や、写真を丸ごとスッキリ片づけたいときにぴったりのワザです。
libimobiledeviceをインストールしてideviceimagemounterを使う
macOSならHomebrewを使うとあっという間に導入できます。
brew install libimobiledevice
Ubuntu系Linuxでは公式リポジトリから必要なツールをまとめてインストールしましょう。
sudo apt update && sudo apt install libimobiledevice-utils ifuse
準備ができたらUSBでiPhoneをつなぎ、次のコマンドでイメージをマウントします。
ideviceimagemounter /path/to/イメージ.dmg
と入力すると、デスクトップに仮想ドライブが表示されます。
もしマウントできないときは、Linuxはudevルールを確認し、macOSはbrew doctor
でトラブルをチェックすると安心です。
よくある質問

画像を削除したあとも「最近削除した項目」に残っているのはなぜですか?
- 画像を削除したあとも「最近削除した項目」に残っているのはなぜですか?
iPhoneでは写真を削除すると自動で「最近削除した項目」に移動して、30日以内なら復元できるようになっています。完全に消えるのはこの期限が過ぎるか、自分でここを空にしたときだけです。
iCloud写真をオンにしていると完全に消せないことがあるのはどうしてですか?
- iCloud写真をオンにしていると完全に消せないことがあるのはどうしてですか?
iCloud写真がオンだと削除操作がクラウドと同期されるまでに時間がかかる場合があります。また、Web版のiCloud.com上にもゴミ箱があるので、そこも空にしないと完全に削除されません。
完全削除した写真はバックアップから復元できますか?
- 完全削除した写真はバックアップから復元できますか?
iCloudやiTunes(Finder)でバックアップを取っていれば、そのデータから復元できます。ただし、最後のバックアップ日時以降に撮った写真は戻せませんので注意してください。
PCを使わずiPhoneだけで完全削除するコツはありますか?
- PCを使わずiPhoneだけで完全削除するコツはありますか?
「写真」アプリの「アルバム>最近削除した項目>選択>すべて削除」で一気に消しましょう。iCloud写真を使っている場合はオフにしてから削除すると、同期待ちトラブルを避けられます。
写真を消したのにストレージが減らないのはなぜ?
削除ボタンを押して写真をゴミ箱に入れても、すぐに空き容量が増えないと驚いた経験はありませんか。iPhoneには削除した写真を約30日間保持する最近削除した項目があり、その間はストレージを使い続けています。
さらにiCloud写真をオンにしていると、クラウド側との同期でデータが残る場合があります。端末だけで消したつもりでも、iCloudに残ったままだとローカルの空き容量に反映されにくい点にも気をつけましょう。
誤って消した写真を取り戻すにはどうすればいい?
- 誤って消した写真を取り戻すにはどうすればいい?
写真アプリの「最近削除した項目」をまず確認してください。ここは削除後30日以内の写真が自動で保管されていて、復元したい写真を選択して「復元」をタップするだけで元のアルバムに戻すことができます。
もし30日を過ぎて項目から消えている場合は、iCloudバックアップやPC(Finder/iTunes)のバックアップから写真を取り出す方法が役立ちます。ただしバックアップをまるごと復元すると他のデータも上書きされるので、必要な写真だけを選んで取り出せるiMazingなどの専用ツールを使うと安心です。私もこの方法で、削除から2か月経過した写真を無事に戻せました。
バックアップから復元する前に、現在のiPhoneデータを別名で保存しておくと、思わぬ上書きミスを防げます。
iCloud写真をオフにすると本体の写真はどうなる?
iCloud写真をオフにすると本体にある写真がどう扱われるか不安になるかもしれません。実は設定を切り替えると「ダウンロードしてオリジナルを残す」か「iPhoneから削除」の選択肢が出ます。もし「写真を最適化」を使っていた場合は一度オリジナルをダウンロードしてから切り替えると安心です。
本体に写真を残すなら「ダウンロードしてオリジナルを残す」を選ぶといいです。iCloudから全ての元ファイルをこのiPhoneに取り込めるので、あとでまとめて削除やバックアップがしやすくなります。逆に本体の空き容量を増やしたいときは「iPhoneから削除」を選ぶと、そのままストレージの節約ができます。
空き容量が足りず削除も進まないときはどうする?
本体の空き容量がほとんどない状態だと、写真やアプリの削除そのものが止まってしまいます。このようなときは、まずシステムが動くスペースを確保することから始めましょう。以下の方法を見て、さくっと容量の“呼吸スペース”を作ってみてください。
- 再起動で一時ファイルを消去:バックグラウンドで動くプロセスがクリアされ、直後に少し容量が戻ります。
- オフロード機能を活用:設定→一般→iPhoneストレージから、使っていないアプリをデータを残したまま外せます。
- メッセージの大きな添付ファイルを削除:設定→メッセージで「大きい添付ファイル」を選ぶと一括で消せます。
- Safariキャッシュをクリア:設定→Safari→履歴とWebサイトデータを消去で不要ファイルをリセット。
- PC/Mac接続で写真を移動:Finder(または写真アプリ)で取り込んでからiPhone上でまとめて削除すると、スムーズに処理できます。
これらを組み合わせれば、システムに最低限の空き容量を与えられます。そうすると本来の削除作業もスムーズに動き出すので、安心してストレージ整理が進められます。
ファミリー共有で家族の写真まで消えてしまう心配はある?
iCloudファミリー共有を利用していても、iCloud写真は各自のライブラリ単位で管理されています。そのため、自分のiPhoneから写真を削除しても、家族のライブラリには一切影響しません。
ただし、iOS16以降の共有フォトライブラリ機能を使っている場合は要注意です。この機能では家族みんなで同じライブラリを編集するため、共有ライブラリから写真を削除すると、メンバー全員のフォトアルバムからも消えてしまいます。
もし共有フォトライブラリを使っているなら、画面上部のライブラリ切り替えから個人ライブラリを選んでから削除してください。個人ライブラリで消せば、自分のiCloudからだけ写真がなくなります。
まとめ

iPhoneで写真をきれいさっぱり消したいときは、まず写真アプリで不要な画像を削除してから「最近削除した項目」を空にすることがポイントです。
さらにiCloud写真の設定を見直すと、クラウド上にも残る心配がなくなりますので、オフにしてから再度「最近削除した項目」を空にすると安心です。
これで端末の空き容量も確保できるうえ、プライベートな画像をしっかり消せるようになりますので、安心して次の撮影や保存をお楽しみください。